マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

【Phantom Excaliver_聖剣伝説 LEGEND OF THE SWORD】推しの輝きに目を覚ます

ヘヴィメタルの力を借りて何とか生きて来て、40年ちょっと。

少し前にとんでもない悲しみを、メタルの力を借りて乗り越えて。

けれども生きる勢いをなくし、メタルとも距離を置きがちだった日々。

やっとこさもち直し、少しだけ立ち上がり、またメタルを聴くようになり。

そんなところへ極大メガトンパンチを食らい、再びどん底まで落ちそうだった。

それが先週の日曜日の夜ですよ。

こんなね?こんなタイミングでね?メタルが降りて来るとは思わないじゃない。

楽しかったあの頃も。

死ぬほど苦しかったあの頃も。

ずっと力をくれていた「メタル」がさ。真顔で言うのよ。

 

泥だらけの中でも 希望はそこにある

 

『Phantom Excaliver』の『聖剣伝説 LEGEND OF THE SWORD』。強いなぁ。ホントに、強いよなぁ。

またその姿を見て。

勇気をもらって。

もうちょっとだけ頑張っちゃおうかなぁ。


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メンバーも入れ替わって、遂に海外に飛び出して、しっかりと栄光も勝ち取って。そんな中で繰り出す、ど直球なタイトルをひっさげた『聖剣伝説』なるこの曲。

ここのところ、色んなタッチの音に挑戦したりして。様々な切り口のカッコ良さを見せてくれていたPhantom Excaliverだけれども。このイントロの音を聴けば一発で納得。

あぁ、Phantom Excaliverだ。

あぁ、聖剣伝説だ。

彼ららしい音楽を、彼らが「こう」と決めた音楽を、全力でぶちかます。こんなに気持ちの良いことがあるだろうか?

 

いやね?解ってはいますよ、そんな単純な話ではないということは。

様々な考えや、意図があって、試行錯誤を重ねて、今載せられる全ての想いを載せて、最大限の出力を持って放たれたのがこの音なのでしょう。

そんなこの音が、どこか優しくて。

不思議と懐かしくて。

Phantom Excaliverっていう、すごいバンドが居るんだ!と思ったのも今や昔。もう、若手バンドと呼ぶのも何か違いますよね。彼らも、彼らの音楽に支えられた私も、それなりの歴史を重ねて来たということでしょうか。

 

正にPhantom Excaliverと言わんばかりの王道中の王道。

かっちゃん歌声は時に荒々しく、時にクリーンに響き渡り。

マツのハイトーンな歌声は待ってましたとばかりにサビを飾ってくれるし。

優男なイケメンとカッコイイテキヤのリズム隊はどこまでも力強く支えてくれるし。

必殺のギターソロは、どこからどう聴いてもPhantom Excaliver。

そんな彼らが、今も昔も、相も変わらずただただ突き進む姿を魅せてくれる。

 

Phantom Excaliverって、ずるくないっすか?燃え要素の塊なんですよね。

共に歩む仲間。

愛嬌や笑い。

確固たる実力。

しっかりと手に入れた物。

これから手に入れたい物。

負けず、挫けず、諦めない心。

まだ途上である、道半ばである、まだまだ進み続けるという余地。

 

すげー頑張ってるんだろうな。

物凄く大変なことだって、辛いことだって、苦しいことだってあるんだろうな。

私が日常で、辛い辛いと嘆いている間にも、彼らはその何倍も大きな困難を乗り越えて行っているのでしょう。

自分には、そんな人生は生きられなかったな。

正直、もう生きるために強い意志も、素敵な希望も、熱い欲望もなくしてしまった。

 

でも、彼らが夢のあの場所に立つ時が来るのであれば、その姿は見届けたいな。

 

推しの栄光を夢見て生きてみる。

なんとも令和の時代らしい、最先端な生き方ではないですか!

こういうのでいいんだよ、こういうので。

聖剣伝説

聖剣伝説

  • Phantom Excaliver
  • メタル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

久し振りのダウン~懐かしいこの感じ~

悪くなかった。

この週末も、悪くなかった週末に、なるはずでした。

それなりに家の作業をして、ごはんも食べて、音楽だって聴いて。

ちょっと昔に思いを馳せたりして、ぼちぼちだったなぁ~、となるはずだったのに。

 

日曜日の午後、それは突然やって来まして。

詳しくは書けないけれど、自分の人生の中で大きな負の要素。

逃れられない苦しみ。

終われない関係性。

色々あってここ最近はその影響を感じずにいられたのだけれども、突然に、めちゃくちゃドでかい爆弾を喰らうような。そんなバッドイベントがあったのでした。

 

久し振りに、〇にたくなるくらいにメンタルが落ちたってわけよ。

 

新しい仕事を始めたり、そこで嫌な出来事があったり、苦痛を感じるイベントがあったり、色んなことがあったけれど、そんなの全然比じゃないくらいの破壊力。

そんな苦痛を帯びながら、朝になれば会社に行って働いて、それはそれで困難や苦労もあって、こなしていかなければならなくて。かつてくるしみに悶絶しまくっていた日々を、少し懐かしく思い出しました。

 

しかし、そんな悠長なことを言っていては身が持ちません。この一年足らずで培った技術を駆使して立ち向かいます。

 

まずは書く。書いて物事を頭からテーブルの上に取り出します。

そして他人事のように眺めます。もし知らない人が同じことで苦しんでいたら?

「そんなに苦しむ必要ないよ」「考え過ぎだよ」となることが大半です。

過去と将来は切り離しましょう。過去にはフタをして。先の事には目をつむる。

本当に今この瞬間に対処しなければいけないことだけを抽出します。

そこまで残った物は、何とか抱えられるサイズになっているものです。

将来訪れるであろう大変なことは、将来の自分に頑張ってもらいましょう。

その代わり、今の私は今出来ることをちゃんとやる。

 

何が解決するわけでもありませんが、苦しさ辛さからは目を離し、軽く瞑想をして眠りに付く。そんな最低限の対策は打てるようになりました。

 

 

しかし一番の問題は、来たるゴールデンウィークにどっぷり影を落としてしまったことなんだよなぁ。

別に楽しい出来事がなくたって、平穏な日々が送れたなら最高だったのだけれど。わけあって自宅に居たとしても、その影響を受けてしまうのです。

でも、まぁ案ずるな。

 

そやつとて、我がお布団の中に攻め入って来ることはない。ってかそんな事はさせぬ!

 

ということで、今夜も早々にお布団に包まれましょう。

【Kamelot_Love You To Death】五臓六腑に染み渡る、とはこの事です

お寿司でも食べたいなぁ...なんて思いながら、掃除やらなにやらと家の仕事に明け暮れていたらあっという間に夜になってしまいまして。適当な夕飯を用意して平らげつつ、軽くお酒を飲みながらふと思う。

あぁ~、なんか音楽聴きてぇなぁ。

なんていうか...その...ちょっと昔の音楽が良いなぁ。

どかーん!ばこーん!ってな激しい音楽も良いけれど、もうちょっとしっとりと。

旨味というか、エモに溢れるようでいて。

ちゃんとHR/HMな重さも伴っているような。

 

あ、そうだ、KAMELOT聴こう。

 

年に一度は聴きたくなる、あのロイ・カーンのエロス全開、粘性抜群、魂に響くあの歌声。在りし日の『Kamelot』の『Love you to death』。最新の活動も良いけれど、どうしても欲しくなっちゃうのですよ、あの歌声がね。


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私の、Kamelot・ロイカーンとの出会いはもう今は昔。ジャケ買いで入手したCDから流れて来る独特の情緒と溢れるパワー、何よりも色気たっぷりで唯一無二の歌声に魅了されたのを覚えております。

こうして久しぶりに聴くと、やっぱり良いですねぇ!この歌声は。現在は一線を退いてしまっているのが惜しまれますが、名曲の数々を与えてくれた彼には感謝しかありません。

 

この曲『Love you to death』はそんなKamelotが贈るバラード、「Kamelot全開な曲」なのです。

オリエンタルさと言いますか、ひとつまみの神秘感を纏った音と共にイントロがスタートすれば、すぐに合点が行く「Kamelot味」が広がります。

そこにロイ・カーンの歌声が加われば、それはもう完全なるKamelotの世界。あぁ、これこれ、この感じ。

そして、しっとりと、丁寧に、歌声で紡いでいく物語と共に、湧き上がるメタルサウンドが合流する頃合いには、完全にKamelotの虜。

 

そして一旦曲調を落ち着かせた後に待っているのは、エモさ全開のギターソロ。

安易にエモさと表現して良いのか解りませんが、ムードというか、雰囲気というか。情緒というか情感というか、何だかとにかく胸がいっぱいになる、「情」があふれ出すこの感じ。

気温も上がりど、こか心がそわそわし始めるこの季節の夜更け。こんな時にぴったんこかんかんにハマる、それがKamelot。皆さんもどうぞお試しあれ。

 

 

 

そして...この曲のMVが公開されているのは今回初めて知ったのですが、中々に私の心をエグる内容ではありました。

 

とてもシンプルな物語の展開。そしてエモさ抜群の声でつづられる歌詞もまた、実にシンプルに、真っすぐに。愛や悲しみをぶつけて来ます。これは日本語歌詞では中々ないパターン。

奥ゆかしさとでも言いますか。直球勝負ではなく多彩な表現で攻めて来る日本語とは違い、どこまでもストレートに届いてくる英詩もまた、ならではの素晴らしさがありますよね。

 

そんなこんなで、MVや歌詞の通りのシチュを経て来た自分にとってはパンチの強いひと時...ではありましたが。意外にもどこか冷静にそれを眺めている自分もおりました。

もう少しで、あの瞬間から三年にもなります。

苦しみから始まってからは五年。

「あの頃」に。「思い出」に。大事にしまい込む準備が出来てきたのでしょうか。

それが喜ばしいことなのか、哀しく寂しいことなのかも解りませんが。

とりあえず、今日もまた生きて行くわけで。

しかし...強ぇなぁ、このフレーズ。英詞のこういうところ、好きよ。

 

I will always be with you

I'm the anchor of your sorrow

There's no end to what I'll do

Cause I love you

Love You to Death

Love You to Death

  • provided courtesy of iTunes

 

【『SUSHI DANCE / スシダンス』_The Lethal Weapons】おら寿司食いてぇぞ!

一週間仕事を頑張りまして、今週も皆さんお疲れ様でした!ってな週末の到来でございます。

 

ゴールデンウィークの気配をビンビン感じる昨今。もちろん嬉しい楽しいゴールデンウィークではあるのですが、一抹の恐怖もまた感じるのでありますよ。

仕事がないのは確かに嬉しい。

けれど独りの時間はにわかに寂しい。

ゴールデンウィークという楽しい時間のために働く?生きる?

そんな時間が、そんなに楽しいものでは無かったら、果たして自分は何のために?

なんていう、めんどくさい思考ルーチンが襲い掛かるのが怖いのです。

 

そんな時によぎるのは祖先からの教え。不安に襲われそうなら寿司を食え!

 

昨今の週末定番、どう過ごそう何食べよう?のコーナーで気が付く、最近お寿司食べてないなぁ...というお話。

もちろん私にとってのお寿司と言えば、スーパーのパック寿司。ちょっと良いスーパーのパック寿司なんて、そのお手軽さからは馬鹿に出来ない嗜好品でございます。

 

決して身構えず、明るく楽しくお寿司を楽しむ。そんな心持を後押ししてくれるのが、『The Lethal Weapons』の『SUSHI DANCE』。

今週末も、気楽に楽しんで参りましょう。


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お寿司でも食べたいなー、なんていう気持ちでYouTubeを眺めていたら出会ったこの曲。最新のアルゴリズムは食べたい物まで見抜くのか?と青ざめつつも、楽曲の方はもう...ほっこりしか勝たん。

 

安心、安定のリーサルウェポンズの楽しい音楽。ホントに安心して聴けますよね。

煌めくようなシンセの音は楽しいし。

英語のような日本語のような、心地良いフレーズの連続。

サビの中でちょうど語句が途切れて耳に残る〆のポジに配置された寿司ネタの数々。

タマゴヤ

ハマチ

カンピョウマキ

シメサバ

チャワンムシ

マヨコーンでアガリ...

あー、これ完全に回転すしのやつやないか...

独り回転すし...行けるか!?行けるのか!?私!

 

なんてくだらない妄想をする私の脳へ、素敵な音を差し置いて飛び込んで来たのは「中央で踊る女の子」の姿なのでした。

 

動画の概要欄にちびっ子ダンサーズ、とありますから、そういうチームなんでしょうね。子役というかなんと言うか、お仕事というかなんというか、当然「その辺のちびっ子」ではない「活動している人達」。

 

一番後ろの子達は実にリアルなんですよ。

自分で望んでいるようで、成り行きであるようで、今その場所に立っていて。

決して遊びではなく、「やらなければならないこと」を前にして。

きっと振り付けを覚えて、練習して、さぁ本番!という「大変なひと時」。

まだ子供だから、なんていうのはおこがましい。人間だもの。みんな本音はこういう顔であるはずですよね。緊張のような、真顔のような。

 

それが中央の子、センターを取るからにはひときわ光る子なんでしょう。

他の子達とは年齢が違うから、とかいうのも解りますが、まぁなんとも笑顔!

内から溢れるナチュラル笑顔というよりも、ちゃんと頑張ってる。

ちゃんと笑顔をキープしてる。だって、「そういう場」なんだから。

偉いなぁ、すげぇなぁ。

 

どんな経緯であれ、そこに立ったならやるべきことをやるんだよ!

 

とご指導を頂いているような、そんな気持ちになりました。少なくとも、その方がカッコ良い生き方ではあるよね。

楽しく気軽に、寿司でも食いてぇなぁ!なんて思っていたはずなのに。こんなにも年下のお方を前に、襟を正すような思いを抱く、土曜日の早朝でした。

 

さて...お寿司かぁ。食べたいけど、買いに行くのもまためんどくさいよなぁw

スシダンス

スシダンス

  • ザ・リーサルウェポンズ
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

「悪くはない」

最近、週末が近づくと毎週頭を悩ませることがあるのです。そう、週末にどう過ごそうか?問題。

40を過ぎて無職期間を過ごし、自由時間をたっぷり手に入れたものの、持て余した結果。時間をお金に換える「仕事」を選択。平日は仕事でどんより、週末を生き甲斐にする、という定番ムーブに落ち着いた今。

 

なにかしら意義のある過ごし方を「しなけれはいけない」という強迫観念の誕生。

 

あれもしたい!これもしたい!というアグレッシブな欲求があるならば、それに従えば良いのですが、自分は決してそういうタイプでもなく。

のんびり過ごしてれば良いんですよ。疲れた体、限られた週末。だらだらと寝て過ごすことだって超素敵なわけです。

今はアサシンクリードヴァルハラをプレイしているわけですから、ゲームする時間だって貴重。家でゲームしながらゴロゴロしていれば、出費も増えないし花粉も食らわない、実に有意義ですよ。

 

でもなー。週末に寝るために日々働くってのもなー。

外に出て新しい刺激に身をさらさないと、何も変わらないよなー。

ちょっと美味しい物とか、食べたりしたいよなー。

結果、今週末はちょっとひとり出かけて来たわけです。

 

田舎なもんで、片道車で一時間くらい。ガソリン代も浪費しつつ。

再販?のニュースにつられて模型店へ訪れ、懐かしのガンプラをゲット。

ガンプラはもちろん、ゴールデンウィークの時間潰しのために積みキープです。

ミスドで1つ2つ、地味~なドーナッツを買いまして。

バーガーキングハンバーガーをテイクアウトして、ひとり帰宅。

 

平日はパン1つと納豆、卵、ごはんで生活している身にとって、食べた物は確かに美味しかったし。

桜に包まれた山々を眺めながら車を運転するのは、それはまぁ気持ちの良いものだったし。

ゴールデンウィークあたりには今日買ったガンプラをちまちまと組み上げ、「なんだか気持ちの良い時間」を過ごせるかもしれない。

 

けれども、まぁひとりでぽつんと出かけて来ること自体「一抹の寂しさ」があったり、支払った対価、時間やお金に見合っているのかな、これって無駄遣いなのかな、という想いもよぎるのです。

 

でも、これって、のろけなのかもしれないな。

 

週末の過ごし方に悩む?ウキウキ予定を立ててるだけじゃないか。

ただ生きることすら叶わないひとも居る。生きて、食べて、今年も桜を眺められるなんて、幸せ以外の何物よ?

 

そう考えれば、この日々も悪くない。

うん、悪くない。この表現良いかも知れない。

幸せだー!なんて言えるほど満たされることもない。

様々なひとが居ることを思えば、今が地獄だー!なんて言う気もしない。

でもこの日々は...うん、そうだな。「悪くはない」よね。

この姿勢。向き合い方。

うん、「悪くはない」な。

【RAGE_Dying To Live】LiveのためにDie?DieのためにLive?

新しい職場へ移り、試用期間も終わった今日この頃。

4月から新しい期を迎えて、「あ~、仕事ってこんな感じだったなー」なんて。結局この世界に帰って来たのか、また繰り返すのか、とちょっと辟易気味です。

 

そんなこんなで、一週間働けば疲れますよね。本当にお疲れ様です。

土日が休みではないお仕事の方々も、本当にお疲れ様です。

週の前半はパワーメタルの力でスタートダッシュをキメつつ、週の終わりは一週間の頑張りを労うようなやさしいバラードでシメる。これに限りますよね。

 

しかも、それがメタルのバラードならば尚のこと。熱い風呂に浸かるが如し。

 

結成40年を迎えて、なんと先日は来日ライブもぶちかました(行きたかった...)、ドイツから来たりしメタルの重鎮『RAGE』が贈るご褒美バラード『Dying To Live』を聴きながら、一週間を締めくくって参りましょう。


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メタルのバラードは至高。これはもう皆さんがご周知の通りである揺るぎない宇宙の法則であります。

こんなものを乱せるのは、あのネオエクスデスくらいのもんですよ。

ダミーのターゲットにご注意ですよ。

ジョブ強化し過ぎて、結局毎回なんか適当な倒し方をしちゃいますよ。

 

...さておき。

イントロから響き渡るアコギの音、良いですよねぇ。何度も申し上げているかと思いますが、アコギの音色は弦を抑える側の指の音も込みでの物。今の時代、DTMとかであの音まで再現できるんでしょうかね?ふと気になりました。

 

そんなアコギとピアノ、ストリングスとの相性は当然抜群。そこへ重ねるピーヴィならではの力強い歌声。これまで数十年に渡るRAGEの活動の中で、何度このやり口に叩きのめされて来たことか。

ざっと聴くだけで英詞の意味を理解出来るような脳みそはありませんが、それでもバチバチに感じる雰囲気、スケール感。

 

そこへ歪んだギターサウンドが合流し、クラシカルな空気感とメタル味が融合。美しくありつつどこまでも力強いバラード、という珠玉のジャンルがここにあります。

イントロだけしっとり始まりますよー、あとはただのメタルですよーとか。

メタル成分だけで良くね?ストリングスとか居るだけ参戦じゃね?とか。

これもうバンドサウンド無い方が綺麗だよね、とか。

もうオーケストラ味が強過ぎて聴いててつまらないよ、とか。

そういう残念なバランスに陥る心配なんて一切ご無用。

 

バラードも、音の哀愁も、オーケストラすらも、巧みに織り交ぜて来た超熟練技巧派な彼らですから。そこはもう、しっかりバッチリ「ちょうどえぇ!」塩梅で仕上げて来てくれています。

 

そしてなんと!絶妙な幕間に挟み込まれるピーヴィとは違う歌声!

 

これはRAGEの長い歴史の中でも中々に珍しい犯行ではないでしょうか。

そうでもないのか?MVで目立つから気が付いただけで、ちょこちょこヴォーカル参戦していたのだとしたらお恥ずかしい...けれど、少なくともこの曲では非常に良いスパイスになっていることは間違いないですよ。

激しさだけでもなく。優しさだけでもなく。強めのマッサージのようなこういう音楽は、頑張って疲れた直後の体を癒すのにぴったりですね。

 

 

Dying To Live。

綴られる歌詞もまた、RAGEお得意の世界観。私の日常の生活に重ねるなんておこがましいテーマではあるのだけれども。

LiveのためにDieなのか。

DieのためにLiveなのか。

どちらが正しいのか?

どちらかは悲しく辛いことなのか?

DieもLiveも両方とも、そもそもが辛いことなのか。

Dieは嫌だしLiveしたい。それは本心なんだけど、終わりが来たら来たで「あぁ、これでもう頑張らなくて良いんだな」ってほっとしそうな自分も居て。

 

「四苦」は「生老病死」とされているように、「生」もまた「苦」であるなんて、もう擦られ続けた概念なんだろうな。

それだけ言われてきたんだから、みんながもう散々思い知って来たことなんだろうね。生きるも地獄死ぬるも地獄定期乙w...いやこのノリは嫌だなぁ。

 

でもそれはそれで...救いが有るような?逆に一抹の救いも無いような。

なんて書いている内に、春の朝日がまた昇って来たようで...

ダイング・トゥ・リヴ

ダイング・トゥ・リヴ

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華の都大東京

久し振りに東京に行きました。えぇ、仕事関係でね。

普段は田舎で暮らし、移動はもっぱら車。人混みと言えばせいぜい夕方のスーパーマーケットくらい。そんな生活を送っている自分にとって、TOKYO、SHINJUKUといった都会のガチ人混みはもはや別世界。

そもそも東京に行く=特別なイベントのみ、という人生でしたから、東京に行くというだけで大事件。色々な衝撃に見舞われるのです。

 

仕事の出張で東京へ。東京経由で飛行機に乗ることもあれば、東京の真っ只中が目的地の場合もあり。それはもう重要度の高い仕事でありまして、基本的にはしんどい思い出になります。

プライベートで東京へ。東京経由で遠出することもあれば、東京のライブに参戦することもあって。それはもう思い出に残りまくるイベント事なわけですよ。

 

東京に行く度に何かが起こる。

心に大きなパンチをくらう。

良くも悪くも刻印が刻まれて行く。

やっぱりすげぇなぁ、東京って奴はよぉ。

 

東京で感じる物は色々あるとして、やっぱり大きいのはその「ひとの多さ」ですよね。田舎に住んでいるとまず体験出来ない、あの圧倒的な物量。一体何人のひとを視界に映し、すれ違ったのか。

桁違いのお金持ちもいるでしょう。

スーパーエリートみたいなひともいるでしょう。

日々の暮らしで精一杯なひとだっておられるでしょう。

老若男女はもちろん、幸せなひと、辛いひと、色んなひとがひしめき合う。

奇抜なファッションのひとも居れば、特異な人生を送るひともいるでしょう。

 

まるで大海原を見て自らのちっぽけさを痛感するような感覚で、大量の「ひと」の中に埋もれることでもまた、自分のちっぽけさを知る。良い意味でね。

自分が〇か×かは知らんけど、まぁこの人混みの中には立ってて良いんだよね?

みたいな、わけの分からない「存在許可証」をもらうかのうような。不思議感覚を持つのは私だけなのでしょうかね。

 

そして久しぶりに感じた、路上で暮らしているであろう方々の気配。

妙に大きなダンボールで組み立てられ、ぽつぽつと並ぶナニモノか。

そこから無造作に放り出され、膝先部分だけが見えている足。

田舎だったらそれだけで大事件。日常では目にすることの無い風景。

ぎょっとしてから「あぁ、風をしのいでここで寝ているのか」と理解するまで数秒を要し、そちらを見ないように意識しながら人の流れに戻って行く。

 

あーだこーだ言ったって、田舎でのうのうと生きている自分なんてこんなものですよ。

〇か×か、良いか悪いか、上か下か、そういうのは置いといて。

帰る家も、明日食べる物も、きっとその内会える知人も、遊びたいゲームもある。

しんどいなぁなんて歩いていても、今夜帰ればお布団は暖かいんだろう?

 

君はそのままで良いんだ。ひとはそれぞれなんだよ。という自己肯定感。

てめぇの苦しみなんざゴミカスよ、と喉元にナイフを突きつけられるような緊張感。

 

大都会東京から勝手に色々なギフトを受け取りながら、無事帰宅。

しっかりとストレスにやられ、けれどもひとつのバッドイベントは確実に過ぎ去り。

何かを得たような、失ったような、なにひとつ変わらないような。

人混みは苦手なんだけれど、不思議とまたあの「混沌とした集合体」の中に身を委ねたいような気もして。

またひとつ、華の都の思い出が増えましたとさ。