マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

Depend on you_浜崎あゆみ メタラーだって、昔はこんな曲聴いたりしたんだい!

先日の雑記記事にて、随分と昔のことを思い出してしまった。現時点での半分しか生きていなかったあの頃、生まれたタイミングによっては決して経験出来ない世紀末というタイミングを、何とも多感な時分に経験をしていた、2000年付近のあの頃。

 

今日は、あ~、そんな曲とか音楽とか、流行ってる時期があったよねぇ~、としみじみ懐かしい想いに浸ろうの日です。

 

浜崎あゆみのDepend on you。初めて浜崎あゆみという存在を認知した曲でした。いやぁ、懐かしいですねぇ。


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浜崎あゆみ、売れましたよねぇ。一時代を風靡したというか。とんでもない売り上げを見せていましたし、歌番組とかでも露出していたし、キャラクター?も認知されていたし。Aをモチーフにしたロゴみたいなものもそこかしこで見かけたし、ギャルやらマイルドヤンキー御用達みたいな不思議なイメージもまとったりして。あれよあれよと時代の寵児に昇り詰めていったイメージがあります。

 

「自分はあのアーティストを売れる前から知ってたぜぇ?」アピールをするつもりは決してないんだけれども。浜崎あゆみにエンカウントしたのは、ゲーム音楽なんですよ、自分。このDepend on you、PSだったかな?決してメジャーではないRPGゲームのテーマソングに使われていましてね。

当時はSFC→PSへと進化して行き、ゲームにテーマソングが付くことが割と普通になって来た頃合い。テイルズシリーズなんてのはその象徴ですよね。そんな時代背景の中で、ゲームから曲を知って、テレビで浜崎あやみを見て、「あーこういう人なんだなぁ」と知っていった。

しかもそのテレビ番組も、確か夕方のチェキッ娘とかの番組のゲストだったんじゃないかなー。

 

チェキッ娘ですよチェキッ娘!何それ?という人はもう置いて行きますよ!

 

キータッチしていて、すっと「チェキッ娘」とタイプして、「うわぁ~マジか!」と強烈な懐かしさに襲われましたが...とにかくまぁ、派手に売れる前の時期も当然あったわけですよね。その頃のイメージが強いもんで、個人的な浜崎あゆみ像は、後年の「タレント」のイメージとは大分違うんですよね。

 

 

少々昔話をし過ぎてしまいました。音楽の話に参りましょう。この曲を聴いて感じる通り。自分の中の「浜崎あゆみの音楽」とは。

まずはやはり歌声ですよね。少し粘り気のある声質、特徴があると言えばあるんだけど、超絶個性的というわけでもない。圧倒的な歌唱力とか、化け物級の声量とか、そういうわけでもない。

良い意味で「割と普通」な領域の中で程よい個性と旨味を持っているというか。それこそ、当時大流行していた「カラオケ」というものと相性抜群だったんでしょうな。音楽は聴くもの、見るもの、そして自分でも「歌うもの」、という形で消費するスタイルとフィットしたんでしょう。

それぞれの音楽や歌声に、もちろん技術や個性がありつつも、それが程よい塩梅になっていて。頑張ればみんなも歌える、ちょっと真似できる、寄せて行ける、そんな音楽がよく売れていた気もします。

 

そして楽曲の雰囲気としても、当時市場を独占していた「T.Kスタイル」「グループスタイル」「ダンススタイル」とはまた違って、バンドサウンドを中心とした音楽に歌声を乗せるという、ある意味では王道スタイル。

それって普通じゃね?という形が一周回って個性になったような不思議な状況で、あの頃に売れていた音楽達の中では少しレアケースだったような気がします。

 

そんな音楽に載せられていく歌詞も、程よくストレートで解りやすく、決して難解過ぎず。そう考えると本当にバランスの良いアーティストだったんですねぇ。何度も「程よく」と言っていますけど、この「程よく」することがどれだけ難しいことか。

特にこの曲はRPGのテーマソングということもあって、実にシンプルで青春時代や冒険物語にぴったりシンクロする、良い歌ですよ。

 

いつか君が旅に出る時は、隣に私も居るよ!だから心配いらないよ!

 

こんなん、きゅん死ですやん。

Depend on you

Depend on you

My heart is broken_Evanescence もうやめて!私のライフはゼロよ!

最近ねぇ、しんどいんっすよ。

ひとには得手不得手というものがありましてね。

胸が締め付けられるような仕事の忙しさ。まぁ、割と平気なんですよ。

無理難題を解決しなければならない困難さ。それが仕事ですもんね。

自分が最後の砦となるプレッシャー。えぇ、そういう仕事してましたから。

理解のない上司や正当な評価が得られないこと。そんなもんですよねぇ。

 

未来ある若者が道理に合わない憂き目に遭う...見てらんねぇ!

 

ということで、歌姫会の一角を担うEvanescenceのMy heart is broken。しんどい時に、しくしく泣くのも悪くはないが、うぉ~!辛いぜ~!と大声で叫んでやるのが、メタラーってものよなぁ!

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英語に明るいわけでもないので、言葉の使い方や英語圏の生活に全く馴染みはないけれど。My heart is brokenという言葉を聴いて連想するのは、失恋的なイメージ。恋破れてしまうような、恋焦がれて胸が苦しくなるような、そんなイメージ。

そういった失恋のような痛みを軽視するわけではないし、この曲にもそういった意味が含まれているとしても。どちらかというと、文字通りそのままに、心が壊れてしまっているんだ!という意味合いのイメージ。

 

お聴きになって解るように。楽曲の中でここぞという所で、何度も、My heart is brokenという言葉が歌われる。振り絞るように、叫ぶように、たっぷりの声量で、この言葉を力強く叫ぶわけだ。いわば、もう...辛いの...私の心は...壊れてしまうわ...ではなくて、

 

だめよ!もう心のライフはゼロなの!辛ぇんだよクソがぁ~!と叫ぶかのよう。

 

しんどいもんはしんどいし、辛い時は辛いよね。そういう時は、爆音メタルと共に辛いということを大声で叫ぶってのは、結構本気でお勧めです。

腹が立つ物事に対して怒りとか恨みをぶつけるように叫ぶのは、ちょっと暗黒面に寄りすぎるリスクがある。〇〇むかつく~!〇ね~!とか思うのも有りだけど、ダークサイドに墜ちてしまってはいけない。

けれども、自分は辛いぞぉ~!怒っているぞぉ~!みたいな爆裂意思表示をするという行為。意外と自分にも周囲にも暗黒物質はまき散らさない健全なリアクションだと思いませんか?

 

そうした方向でも、楽曲面でも良い塩梅の音を出してくれているんですよ。

ハードロックな重さはしっかりと有りつつ、歌詞のイメージにも沿うバラード味もしっかりと有るし。

かと言って歌詞のイメージに引きずられ過ぎることもない。ダークなイメージは大き過ぎず、歌声も相まって音色的には「美しい」ゾーンに類する曲調だし。

歌詞の世界観は抜きにしても、イントロに入りから続くドラムの存在感が実に心地よく、ズン!バン!と要所でここぞという所に打ち込まれて行くスネアの音が快感極まりない。

 

 

そうこうしている内に、私の壊れた心はほんの少しだけ癒され、ゼロになった心のライフは0.5くらい回復するという仕組み。

音楽を聴いたって、苦しい現実は変わらない。何の解決もしない。けれど、とりあえずライフがちょっとだけ回復すれば、ゲームオーバーの時は少しだけ先延ばし出来る。ゲームオーバーさえ避けられれば、まぁいつかは何とかなるさ。

My Heart Is Broken

My Heart Is Broken

  • エヴァネッセンス
  • ハードロック
  • ¥255
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大いなる闊歩_陰陽座 ここまで歩き、たどり着き、そしてまだ進むという決意

龍凰童子、良きですねぇ。

これだけのシチュエーションで、じっくりことこと煮込んで作られたアルバムが、つまらないわけがない。これを手にした感動の勢いで、もう少しご紹介したいところ...

どの曲にしようかな、あの曲も、この曲も良いな、とあれこれと迷っていたけれど、ここは初期衝動のままに行きましょう。

 

オープニングから復活の黒猫を燦然と見せ付けた後、さぁさぁ皆様お立合い!いよいよ我ら陰陽座の最高のステージが始まりますよ、というファンファーレ。

 

陰陽座の龍凰童子から大いなる闊歩。もうこういう曲、ホントに好き。

大いなる闊歩

大いなる闊歩

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まずはイントロ。ちょっと今までの陰陽座と雰囲気違くない?どの曲にも通じる陰陽座特有の匂い。「和」「妖怪」のようなキーワードが連想させるような独特の雰囲気。これはもちろんしっかりと有るんだけれど、どこかモダンな雰囲気が漂う滑り出し。

龍葬で復活の狼煙を上げ、鳳凰の柩で黒猫のポテンシャルを見せ付けた後の4曲目のタイミングで、ぐっと一気に雰囲気を変えて来る。そして歌詞の内容。ここか、このタイミングでこういう曲を出してくるか!

 

曲の歌い出しは待ってましたの男性ベースヴォーカルの瞬火。個人的な好みで恐縮だけれども、この瞬火の歌声は本当に好みでして。陰陽座が「声量お化けの女性ヴォーカルのバンドだよ」という評価に留まらない要素の一つが彼の存在だと思っています。

黒猫が陰陽座の看板娘というならば、瞬火は総支配人。作曲にプロデュースに演奏に歌唱にと、もはや陰陽座の化身、陰陽座そのもの。好き。

 

歌唱の中心は黒猫が担っていくんだけれども、瞬火の力強い歌唱と、重さとモダン味に振り込んだゴリゴリのギターサウンドもまた、陰陽座のメインディッシュの一つ。展開されるギターソロもどこか色気を感じさせるような、今までとはまた一風異なった景色を見せてくれる。

バンドサウンドの一つ一つが、『あー聴きなれたいつもの陰陽座の曲だなー』と素通りすることを許さない。

 

そこかしこで『おやっ?』と良い意味で耳に引っかかって来る。

 

積み上げて来た陰陽座の美味しさに、更なる風味を抜け目なく追加してくる所業。

そりゃあそうだ。この期間で黒猫は困難を乗り越え、歌うことに更に向き合って磨きをかけて来たであろう事と同じように。他のメンバーだって、この時を迎えるためにバッキバキに各々の爪を研ぎ澄まして来たことであろう。

黒猫は確かに陰陽座に欠かせないピースではあるけれど、それは黒猫に限らない。黒猫=陰陽座ではなく、彼ら全員で陰陽座なのだ、という当たり前の姿をあらためて見たような気がする。

 

 

バンドとして、音楽を演ることで生きていくと決め、20年以上の時を経て。今回のことだけではなく、今まで色々な困難があったでしょう。耐えがたい苦しみも、代えがたい喜びもあったんでしょう。そうもこうもしながらも、仲間達と一心不乱に進んで来た、この区切りに放たれたこの曲。

そんなこの曲で歌われている歌詞を集めれば、

 

己が選んだ道を 歩きに歩き抜いた

それぞ我らの行く道の名 これぞ我らの大いなる跡

だが まだ 行こう

 

そして曲名が、『大いなる闊歩』と来れば。

あちぃよ、熱過ぎるよ。これぞ珠玉のヘヴィメタルよなぁ。

The book of heavy metal_Dream Evil えー、こちらが我が校のHeavy Metalの教科書となっております

Heavy Metal。それは力強きもの。

Heavy Metal。それは圧倒的なもの。

Heavy Metal。それは...ダメだ、言葉で表現出来るほど自分に語彙力が無い。

 

ひとくちにHeavy Metalと言ってもジャンルから何から多種多様になってから久しい。Heavy Metalって何なんだろうか、という根本的な疑問に端的に答えるのは難しくなる一方なんだけれども。

 

一旦はこちらの映像を教科書として用いたいと思います。

 

Heavy Metal界の正にドリームチーム、Dream EvilのThe book of heavy metal。ここまででHeavy Metalという言葉がめちゃくちゃたくさん並んでいる...最高だとは思わんかね?


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これまでも何度かご紹介して来ましたDream Evil

かっけぇ音を生み出す名プロデューサーと言えばこのお方、スウェーデンの重鎮フレデリック・ノルドストローム

おいおい、音楽の神アポロンの生まれ変わりか?ギリシャ出身のスーパーギターヒーロー、ガス・G。

多くのバンドでの活動をこなし、ドラムをメインとしつつも何だってこなしちゃうスウェーデンのメタルの化身、スノーウィ・ショウ。

とまぁ、ドリームチームなわけですよ。たまりませんねぇ...じゅるり。

 

楽曲の方も、御覧の通り。巨人が一歩一歩迫りくるかのように、超絶重いリズムと共に放たれるサウンドに、体を揺らさずにはいられない。ヘドバンというよりも、もはやボディバン(そんな言葉はありません)。全身を縦に大きく振り回したくなるような、This is Heavy Metal。

ヴォーカルもまた良いんです。クリーンで力強い歌声、確かな声量と歌唱力。幕間で見せる裏声シャウト。これよこれ!と言わんばかりの全身全霊の歌唱。これまたThis is Heavy Metal。

そしてスローテンポでのザクザクの刻みから放たれる、ガス・Gによる超絶ギターソロよ。なんか手がわしわしと動き、なんか色んな音が出ていること以外、何一つ理解出来ない内に走り去って行く超高速ギターサウンド。そう、This is Heavy Metal。

 

これらの超絶楽曲の中で語られ、特にインパクトがあり、記憶にも強く刻み込まれるメッセージはこの一言。

 

To be or not to be.

 

生きるのか、死ぬのか?

このままで良いのか?良くないのか?

で、お前はやるのか、やらないのか?

 

これは問いのようで、問いではない。我々に選択肢など、無い。

 

生きるよな?

このままで終わりになんか出来ねぇよな?

お前はやって見せるんだろう?

そのための力が必要だというのなら、Heavy Metalが与えてやろう。

 

ね?This is Heavy Metalよ。

The Book of Heavy Metal (March of the Metallians)

The Book of Heavy Metal (March of the Metallians)

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龍葬_陰陽座 龍は再び舞い上がり、鬼達は再度響き合う

遂に発売されました。陰陽座のニューアルバム、龍凰童子。パッケージを開けると、歌詞カード的な物とは別の小冊子が。そこには書かれた一文。

 

世はそれを「龍凰童子」あるいは「陰陽座」と呼ぶ

 

かぁーっ!たまらねぇなおい!

突発性難聴や喉の不調という、過酷な苦難を乗り越えて

4年以上ぶりに、遂にあがる復活の狼煙と

20年の活動を経て生み出した珠玉の作品にセルフタイトル的な名を与えて

 

我が名は!龍凰童子!そう!我こそは陰陽座である!と高々に名乗りをあげる

 

1曲目のインストである虹(正しい漢字が出てこない)から続き、待望のニューアルバムのオープニングアクトを務める龍葬。これで燃えなきゃいつ燃えるってんだい!

龍葬

龍葬

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この4年くらいの間に、個人的に色々な出来事がありました。色々な想いがありました。活動が一時停止してしまうことへの残念さはあれど、体調や命というものがどれほど大事な物なのか、痛感している自分も居る。

復活は嬉しい。けれども、大丈夫かな?調子は戻っているんだろうか?音楽活動だけが全てでは無いんだし...なんて。余計な考えもちらつかせながら再生ボタンを押す。

 

なるほど、1曲目はインストで溜めるパターンね。期待と、緊張感と、色々な感情を脳内で転がしながら、トラック表示が「2」へと進む。いよいよ始まるぞ。そして歌い出しの瞬間に聞こえて来る

 

...ふぅっ(息を強く吸い込む音と気配)

 

この瞬間に、一発でKOされてしまった。電子機器を通してはいても、感じる「生きた人の息遣い」。向こう側に居るのは「ひと」であること、電子加工された音声データ等ではなく、今を生きて、音楽を演るという強い意志の下に心を燃やす存在であること。

そしてびしびし伝わる覚悟。やるぞ?歌うぞ?どうせ、(聴き手が)喉の調子がどうだこうだとか心配しているんだろう?ここからまだまだ舞い上がって行く姿を今見せてやるからな?という強い意志。

走り抜ける鳥肌。あぁ、こっちのちっちぇ不安なんて杞憂なんだ、これから自分はとんでもないものを喰らわされるんだな、という至高の絶望感。

 

インストからして、この4年半ぶりに歌い出して行く様の演出は、本当に感動的なものがありました。楽器の音色も、我々聴き手も、全ての心がただ一つに整えられていく。「さぁ、どうが力いっぱい、思う存分に唄ってください!」。もうね、初手からしてクライマックスなんだわ。今回全15曲収録ってさ、こっちの身がもたねぇよ(喜)?

 

 

そして待ってましたと言わんばかりに、共に追従していくバンドサウンド。リズム隊は相も変わらず激重だ。歌声も、ギターサウンドも、空を舞うような華やかさを出せるのも超絶強度を持った屋台骨、献身的な下支えがあってこそ。

そしてギターサウンドも、この曲では重くずっしりと楽曲を支える場面が多いように感じる。いつにも増して重さを感じさせられるのは、リズム隊とよりガッチリタッグを組んだような音の配置に見える。しっかりと支えて、すすっと歌声の花道を作り出す。

もちろんそれだけには留まらず、最近では珍しい、しかし個人的には大好物な「ギターソロで2本のギターが組んずほぐれず絡み合い重なり合う展開」を見せてくれる。歌に焦点を置きつつも、至高のヘヴィメタルであることには一点のぬかりもない。

 

こうした楽曲の構成、あるいはアルバムの構成は、黒猫の歌声をどこまでも響き渡らせるための演出に聴こえる。歌詞の内容だって、この龍は黒猫のことなのであろう。

 

兎にも角にも!一にも二にも!まずは再び昇るこの龍を見てくれよ!

 

何にも心配いらねぇよ?こっからたっぷりと新曲を用意しておいたからさ。思う存分に聴いてくれや!という、全人類に幸せを告げる開幕宣言。

遂に復活してくれたよ。何だか偉そうだけれどもさ。陰陽座のバンドメンバーにも、ファンのみんなにも、自分自身にも、みんなに、やったねおめでとう!という気持ちになりました。さぁさぁ、ここからきっとすげぇ名曲達が待っているぞ。

 

 

 

しかしさぁ...アー写っていうのかな?アートワークっていうのかな?

兄上、これもうガチの剣客ですよね?タイムマシンで撮影してきた宮本武蔵の写真がこちら!と言われても、違和感ないっすよ。

チラシの裏023_TikTokの向こうで見かけた、かつて憧れた姿

そこから何が起きたってわけでは無いんだけれども、最近ちょっとした漫画みたいな出来事がありましてね。

なんとまぁ、約20年近く前のことになりますか。学生のころですよ。同級生、と言って良いのかな?ベタに「憧れの人」というのが居たんですよ。

 

クソ陰キャで社会の日陰でコソコソと生きて来た自分。それなりに努力をしつつ、能力も磨きつつ、誰にも見られない部分でしこしこと細々と生きていた自分。

対してその人は、もうジャンプ漫画の主人公かの如く。いつでも世界のど真ん中。人が集まるど真ん中に立っていた。そのくせ、お山の大将とか、集団の中での政治を上手くやるとか、そんな生き方とも無縁。

何なら多くのアンチも居ながらも、堂々と「これが自分の生きる道だ!」と言わんばかりに、自分のやりたいことを、やりたいように、全力で歩いていた。苦しみを感じないタイプではなく、きちんと苦しんで悩んで、弱いところも見せながら。

 

ある意味で隙のない、誰もが憧れるヒーロー的な存在に、憧れないやつなんていないでしょう。とはいえ、あくまでも憧れの存在で、自分との関係性は特別なものではなかった。同じチームであれこれ活動はしたし、「知り合い」として話す場面は多々あったけれども。特別な関係になることなんて、一切無かった。

 

ある日、そんな憧れの人をTikTokの中で見つけたんですよ。まぁ驚いたね。

 

個人で踊るとかそんなんじゃなくて、企業・会社のチャンネル(って呼んで良いのか?)の動画にちょい役で登場して、美味しいところを持っていく役割。動画は大分人気らしく、コメントもたくさん付いていて、盛り上がるコメントの中でも「その人」は相変わらず大人気だ。解るよ、良いよねぇ、その人。

当然本名なんか出ないし、20年近く経っているんだから、「その人が憧れの人その人ですよ」という確証なんてないんだけれども。姿、顔、キャラ、声、どれをとってもその人としか思えない。

 

もう、その人本人であると認定します。その方が人生面白いでしょう?

 

かつて青春時代に憧れた人が、20年近くの時を経た今。クソみたいな20年を生きて来た自分を尻目に、相も変わらず憧れの人だった。

そりゃあね、TilTokの動画をちょっと見たところでその人の今の何が解るんだよ?なんてことは言わずもがな。けれども、そんな細けぇことは良いんだよ。うわーなんか懐かしいな、すげぇな、あの人変わらずに頑張ってるじゃねぇか。その感動を素直に感じていれば良いんですよ。

 

そこから連絡を取り合って感動の再会!なんてことにはならないのが現実。というか、そうしないのが現実。それで良い。それが良い。

自分から積極的にそのチャンネルを見に行くようなことはしない。動画を探しに行くようなこともしない。

今までと変わらず、何にもすることがない暇な時間にTikTokをぱらぱらと眺めて、システムが勝手に選んだおすすめの中で偶然「その人」が現れ、不意に遭遇し、「お、今日も元気にやってるね」と思ってくすっと笑う。少しだけ元気を分けてもらう。あっちにも、少しでも良いことがあれば良いなぁ、なんて身勝手に願う。

 

なんともまぁ陰キャらしいムーブだこと。

Nemo_Nightwish 最強歌姫と衝撃の男性カバー

皆さんは音楽を聴く時、どんなスタイルで聴いていますか?

私の場合、新譜を手に入れて聴き込む時、マイブームが訪れて誰かの曲を集中的に聴きたい時は楽曲指定で聴くのだけれど、大抵は全曲ランダムで端から聴いていく感じでございます。

数えきれない曲からランダムが選ばれるので新鮮な気分を味わえる反面、なんか選ばれた楽曲が「なにか違うなー」と思って延々SKIPしてまう...のはあるあるなんだろうか?

そうしてふと「おっ」と思った瞬間にSKIPを止めて聴き入ってしまうわけです。それがこちらの楽曲。

 

個人的に歌姫と言えば迷わずこの人、みんな大好きターヤさん!

 

歌姫ターヤを擁していたNightwishの人気曲Nemo。メタル感抑えめに女性らしい楽曲と、後半はそんな楽曲を男性がカバーした驚きの映像をご紹介。


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シンフォニックメタルといえばNightwish!と言っても差し支えないくらいメジャーな存在である彼女ら。現在は新たなヴォーカルを迎えているけれど、自分にとってはやっぱりNightwish=ターヤというイメージ。それだけ強烈な歌声を持っていました。

 

そんな当時のNightwishの楽曲の中でもひときわ人気なのがこのNemo。特に耳障りが良く聴きやすく、これぞNightwishという仕上がり。

バックでは確かにハードなサウンドが支えてくれるんだけれども。オーケストラな音色と差し込まれる歪んだギターの音色との共存が見事、というか。バンドサウンドにオーケストラが居るよ!でもなく、オーケストラのサウンドにギターが加わるよ!というのもでもない。音の階層が綺麗にぴしっと調和している。

 

そしてやっぱり主役は歌声。ハードで壮大な世界を背景に、ターヤは涼しい顔で、静かな雰囲気で研ぎ澄まされた歌声を放つんだけれども。物は試しに少しこの歌を口ずさもうとしてみて欲しい。

 

そんな涼しい顔でさらっと歌えるもんじゃねえんだわ!

 

音程の話はもちろんとして。サビとかも含めて静かに唄っているように見えて声の圧が強いというか、フルパワーで歌わないとこの雰囲気は出せないというか。オペラに精通していたターヤだからこそ、すっと歌える曲なんだよなぁ...

このスタイルで歌う時点でとてつもなくハードルが高いこの曲を、様々なニュアンスを込めて歌い上げるには、歌い手としての桁違いのポテンシャルが必要でしょう。

 

残念ながら脱退してしまったターヤのインタビュー記事を見たことがあったけれど。音楽に対する姿勢の違いとかがあった様子。これだけの歌い手、喉に対しても万全なケアが必要でしょうに、控室等ではバンドメンバーが何の配慮もなくタバコをスパスパ吹かしていたとか。タバコが悪い!なんて言う気はないけれど、まぁ姿勢の違いってのは痛いよねぇ。バンドという生き物としては特に、ね。

 

 

そんなターヤの凄さをあらためて認識させてくれるのが、こちらのカバー。


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以前、ラプソディの紹介でも触れた男性のカバー動画です。この方、めちゃくちゃ歌が上手くてこの動画でも圧巻の歌声を披露してくれる。いやいや、男性がこの曲歌えるの?なんて思ってしまう我々の「浅はかさ」を一発でぶちのめしてくれる力強さがあります。

注目したいのはやはりその力強さ。音程の話はもちろんあれど、この曲を唄おうとすると、やっぱり「力」とか「圧」が必要というか。ぐっと力を込めて気合を入れないと、この雰囲気は出ないんだよなぁ。

 

こんな曲をさらっと優しく唄って見せるターヤ...恐ろしい子

 

なんだけれど、それを男性カバーしてしまうこのお方も...恐ろしい子

Nemo

Nemo

  • ナイトウィッシュ
  • ハードロック
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