マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

いいこいいこして_ジグザグ 大人だって、たまには褒めて欲しい

何かを頑張った日。

何かに耐え忍んだ日。

何もなくても真面目にこなした日。

辛かったけど生きた日。

 

実は頑張ったのに、誰も気付いてくれない。

こっそり苦しんでいるのに、苦しいなんて言えない。

不器用に誰かを想っているのに、その想いは届かない。

 

頑張ったね。よくやっているよ。花丸あげよう。って、誰かに褒めてもらえたら、それだけでも少しは救われるのに。

 

さぁ、ミコト様にいいこいいこしてもらおう。

 

いいこいいこして

いいこいいこして

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ジグザクの曲紹介一発目でこれって...大丈夫なんだろうか。

音楽性。歌唱力。ジグザクには本当に色んな物が詰まっているんだけど、今日は敢えてのこの曲。この曲を唄えるのも、間違いなく彼らの魅力の一つ。

 

 

子供のの頃。と言ってもそれこそ千差万別だろうし、記憶だってもう定かではない。だから、「一般的な幼少時代」を想像してみる。

 

たくさん褒めてくれるよね。

 

〇〇出来たね。いいこいいこ。

〇〇なんてすごい。いいこいいこ。

頑張ったね。いいこいいこ。

 

だって子供だから。まだ何も出来ないから。出来たらすごいもんね。そりゃあ褒めてくれるよ。

親子関係でなくても、大人が何かを頑張る子供を見たら、「頑張ったね~」って自然と思うんじゃないだろうか。

 

 

これが大人になるとどうだろう?周りの目は一転する。

 

〇〇も出来ないの?使えねぇ。

〇〇なのが解らないの?今まで何してたんだか...

頑張った?結果出さなきゃ意味ないだろ。

 

なんでこうなっちゃうんだろう。もう大人だから。出来て当然だから。出来ないと周りが困っちゃうから。

大人って言ったって、年齢もスキルも千差万別なのにね。

 

同僚に対しては、自分と同じなんだから〇〇はしてくれよ。

上司に対しては、上司なんだから〇〇は出来てくれよ。

後輩に対しては、おいおい〇〇出来ないのかよ、まだまだだな。

 

みんな、誰かに何かを求めてしまう。

仕方がないよ。仕方がないけど。たまには褒めてくれよ。

 

 

このアルバムは比較的最近に発売されて。初めて聴いたのはいつもの車の中。

「いいこいいこして」というストレートな言葉と和やかなイントロ。

 

早起きしたよ、いいこ。布団を出たよ、いいこ。

はみがきしたよ、いいこ。いってきますして、いいこ。いいこ。

 

子供時代を思い出すような、ゆったりとした時間が流れていく。

そんな中で、唐突に魂を殴られる。

 

今日も生きたよ、いいこ。

自〇しないよ、いいこ。

明日も生きるよ、いいこ。

 

秒で号泣。車の運転出来なくなるかと思った。

 

とても。とても辛いことがあって。それでも乗り切らなくてはならなくて。

自分なりに「誰か」のためになんて考えたりしながら、生きていた日々。本当に生きなくたって良かった。生きたいとは思えなかった。それこそ仕事なんて本当にどうだってよかった。

それでも、そこには同じ任務を担う仲間が居て。若くして頑張る後輩達が居て。上辺だけかもしれないけれど、頼ってくれる人が居て。

 

はいずるように布団を出て、眠れず、食べられず、食べればおなかを壊し、頭も回らないままに経験と気力をふり絞って頑張った。

本当に苦しくて辛いんだなんて、誰にも言えなかった。察してはくれただろうけど。

 

こんなに頑張ったのに、誰も褒めてくれなかった。だって大人だから。

 

自〇しないなんて偉いね!今日も生き抜いたの?凄いね!なんて、褒めてくれるはずもなく。そんな心の弱り切ったところに、この曲は深く深く刺さったのでした。

 

 

大事なことは、この想いを唄にしてくれる人が居ること。そしてそれを多くの人が聴いているということ。

 

褒めてはくれないよ。もうそれは仕方がない。けれど、褒めて欲しいという辛い想いを抱えている人は、間違いなくたくさん居る。

 

あの人も、この人も、実はそうなのかもしれない。みんな、想いは同じなのかも知れない。ひとりじゃないなら、恐くはないよ。

 

 

あ、ちなみに仕事は辞めます。自分にいいこいいこをしながら生きられる道を探すと決めました。