人生に色々なタイミングがある。
自分の立ち位置がどこにあるのか?しっかりと周囲を観察するターン。
これからどうすれば良いのか?じっくりと自分の中で思い悩むターン。
そのためにはどちらへ進んでいけば良いのか?進むべき道を探すターン。
そして、全てを決断して、突き進んでいくターン。
十分に悩んで決断をしたのならば、その後で聞こえてくること、目に入ってくることはノイズでしかない。ただただ自分の決めた道を進むだけで良い。
一心不乱に前へ進むべき場面では、この曲がとてつもない力を与えてくれる。
自分自身が鋼の魂を持つ鉄壁の兵団にでもなったかのような、圧倒的な力を得ることが出来るこの曲。
RammsteinのLinks 2 3 4を味方につけたあなたを、止められる物など存在しない。
この曲は珠玉のLive映像を惜しげもなく公式が公開してくれているので、是非迫力ド満点のLive映像を堪能してみて欲しい。
ラムシュタインはライブパフォーマンスの話だけで三日三晩を費やすことになるので、そちらの話はぐっと我慢...
この「力強い行進感」はLiveだけのものではなく、スタジオ音源でも鳴り響く軍靴の行進音から幕をあける。
この行進のリズムと迫力が、この曲の全編を通して支配的に炸裂するわけだ。
楽曲の構成は実にシンプル。オープニングで繰り返される力強く印象的なリフが、最初から最後までそのまま繰り返されるだけ、と表現することも出来る。
ラムシュタインのリフはいつもシンプルだが、最高に美味しく調理されている。
リフ自体は本当にシンプルで、「ただ弾く」だけであれば楽器の初心者でも比較的簡単に達成出来るのだが、弾いてみると気が付く。
おかしい...譜面通りなのに、何かが足りない。あんなにカッコ良くない...
発している音自体はシンプルで少ない音数なのに、その少ない音数にとてつもない技術や調整、こだわり、色々な物が詰め込まれている。
それはまるで匠が作る寿司のごとし。米と寿司酢と魚の切り身しか存在しないのに、出来上がった物は業物になるように。
「どんな音を奏でるか?」ということは当然重要であるけれど、「その音をどう表現するか?」ということこそ音楽の真髄でもある、と再認識させてくれる。
このLinks 2 3 4もまた匠の技で作り上げられた圧倒的な音圧を持って襲い掛かる。
その迫力は、まるで屈強なドイツ軍の大軍が迫ってくるかのよう。そしてその音色に身を委ねていると、自らも行軍の中に居るかのような錯覚を起こす。
いつしかあなたの周りには大群が現れ、彼らもまた、あなたの向かうべき場所へ向けて歩を進めていく。
今日、あなたが歩いていく先はどこでしょう?
嫌で仕方がない仕事?解決すべき困難な問題ごと?決して逃れない辛い運命?
さぁ、ヘッドホンを付けて。爆音でこの曲を流そう。
頼もしい仲間が、大群が現れ、あなたと共に歩いてくれる。
ほら、怖い物なんてないだろう?
例えそれが勝ち目のない戦いだったとしても、独りじゃない。むしろ大軍だぜ?