POWER!...ハッ!(笑顔) ©なかやまきんに君
でお馴染み。
パワーという言葉は、もはや日本語と言っても良いくらい、日常生活でも普通に使われている。
パワーが欲しいかい?
欲しいだろう?
よーしこの曲を聴こうじゃないか。
こいつを聴けば、あいつが現れてこう言ってくれる。
俺達は強い!
物凄いシンプルに書き始めてしまったが、それもそのはず。この曲はとてもシンプルに、王道で、メッセージも極めて明確。
言わずと知れたジャーマンメタルの雄Helloweenのこの曲は、当時日本でも結構売れたらしいですね。それだけ日本での認知度も高いのではないだろうか。
バンドメンバーの変遷もあって、一時期の苦境を乗り越えて再び息を吹き返した頃、その勢いのままに発表されたのが本曲。
力強さと疾走感に溢れた音色に載せて、メタラー大好物のど真ん中ストライクなメッセージが届けられる。
何が好きって、やっぱり
We've got the power! 「I」ではなくて「We」なところ。
俺達!なんだよねぇ。それはバンドとしての「俺達」でもあり、聴いている我々を含めての「俺達」。
メタルはいつもこちらを巻き込んでくる。メタルを志す者達はもはや一つの存在。
メタルはすごいぜ?こっちに来いよ。一緒にでっけぇことやろうぜ!と。
俺達は強い!
俺達なら出来る!
みんなで天下を取ろうぜ!
お前...ゴリやないか...ゴリはメタラーだったのか。
この曲には個人的な想い出も幾つかありまして。
学生時代に初めてバンドを組む...とまでは行かないか。ちゃんと楽器が揃って演奏するっていうことがあって。そこで持ち寄られた楽曲の一つがこのPowerだった。
他の仲間は流行りの日本の曲とか、あえてのビートルズの名曲を持って来たりしていたのに、その中でこの曲をチョイスして来たやつ。今思えば中々良いセンスしてるじゃねぇか。
当時は流れでメタルを聴いていたけども、ジャンルとかメタルとかを意識するほど詳しくもなく。友人に誘われるがままにドラムを手にしたあの日。
この友人がこれまた音楽家みたいなレアキャラで、クラシック~軽音楽まで自宅に楽器が揃ってるっていう化け物。
俺んちにドラムあるからさ、ちょっとやってみろよ、みたいな。進研ゼミの漫画みたいな驚愕のノリ。
「仲良しお友達」で組むパターンではなく、知り合いの知り合いが集まって、数合わせでなんとなく形になる、青春時代にありがちなパターン。
楽器を背負って電車に揺られ、ちょっと街まで出かけてスタジオ入りして。
上手い人と下手くそな人(自分)の息が全然合わずに空気悪くなったりして。
ド素人の自分が「もうちょっとハットは乾いた音が欲しいな」なんて言われて「お、おぅ...」としか返せなかったりして。
結局ちょっとした事件的なこともあってバンドとしては空中分解。
バンドあるあるでテンプレみたいな、ベタベタな青春の1ページ。
そんな淡い思い出を、激安ラーメン屋のテーブルコショウのように無為にふりかけながら、日頃の音楽を楽しんで居るんだろうなぁ。