あの頃は良かったなぁ...あの頃の音楽、最高だよなぁ...
何だか懐古趣味のようでカッコ悪い気もするけれど、こんな気持ちは誰だって少なからず持っているはず。
あの頃の音楽は良かったけど、何回も聴いたし古いしなー。古き良き時代の音楽なのに、最新の音楽。そんな無茶な音楽、ないかなー。
あるよ?©Hero(TVドラマ)
良質なメタルが湧くメタルの源泉地、北欧スウェーデンから現れた、バンド?アーティスト?Ghostが放つKaiserion。古き良き、しかし最新鋭の名曲となっております。
このGhostというバンド、紹介するのがとても難しい。一言で言うならば、
個性やエピソードの大渋滞。
その容姿からバンドとしてのスタイルまで、とにかく特徴に溢れている彼ら。
順序立てた説明はあきらめます。そこんとこはwikiでも見てください。
音楽的な特徴は、というと。
Ghostの名に表れている通り、初期の頃はダークでゴシックなドゥームメタルのような雰囲気。複雑怪奇な音像ではなく、比較的シンプルに、重く、ズシッと来るヘヴィネスさ。
一方でメロディは意外にもキャッチーで、ひと昔もふた昔前でも通じるような、歌謡にも通じるような耳馴染みの良さ。この頃の曲調も、非常に魅力的。個人的にはこちらが好みだったりもするが...
そして活動を続ける中で、その曲調も少しずつ変化が現れる。バンド活動やメンバー?についても変化があり...この辺はそっとしておこう...
直近2枚のアルバムは、楽曲のテーマや根底の音像にはドゥーミーな要素はエッセンスとして残しつつ、聴き触りについてはガラッと一転。
このKaiserionのオープニングを聴いてもらえば解る通り。
ん...Ghostっていう名前っぽくねぇな?何か明るいやん?
80年代とか、L.Aメタルっぽさもあるような。きっとこういう雰囲気を表す言葉やカテゴリーがあるんだろうな。
丈の短いジージャンやジーパンを身に着け(あえての表現よ?年寄りとか言うな?)、パーマのかかったブロンドの長髪。赤いバンダナを身に着け、スタンドマイクでハイトーンシャウト!みたいな。
うわー、その頃産まれても居ないけど、なんか懐かしいなぁ!と感じるようなサウンド。
もちろん、昔っぽい印象はありつつも、その音はしっかりと最新の物に仕上がっている。正に、「古き良き」「最新鋭」の楽曲。
初期の頃のような重さや仄暗さが無い分、世間一般にも聴きやすい仕上がり。しかし油断するなかれ、聴きやすい音とは裏腹に、歌詞やテーマについてはしっかりと「重めなもの」が込められていたりする。
もし、Kaiserionを聴いてぴくんと来たら、アルバムIMPERAを手に取ろう。
Ghostに興味を持ったなら、過去作にも手を出してみて欲しい。
めくるめく良質ゴシックドゥームの世界へ...こっちへおいで