マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

チラシの裏_006 はじめてのライブハウス

感染症だったり、プライベートな事情だったり。なんだかんだでここ数年、Liveに全く行けていないけれど、その前までは年に5~6回は何らかのLiveに参戦していたし、その大半はキャパ200人くらいのライブハウスだった。

 

推しの全国ツアーのスケジュールとにらめっこして、旅行気分で遠くのLiveに行ったりして、本当に楽しい時期だった。

もっともっとLiveに行っている人、詳しい人は星の数ほど居るとして、それなりにライブハウスに行き馴れている、と思っています。

 

音楽は好きだけどライブハウスには行ったことがない人、多いと思うんです。

 

自分自身、ライブハウスなんて陽キャパーリーピーポーがウェイウェイする場所だと思っていたし(ド偏見)、自分がライブハウスに行く日が来るなんて思ってもみなかった。

 

 

初めてライブハウスに行ったのは、もう結構な良い歳になってから。連れと二人で新潟のゴールデンピッグスだった。

今思えば、初にして中々難易度の高い場所に行ったな、と思う。

 

田舎者でライブハウスが初めてだった自分は、「ライブハウスだ!」っていう建物がぽんっと存在する物だと思っていた。

このライブハウスは雑居ビル、とはまた違うのかな?小さなビルが立ち並ぶ中で、いきなりのエレベータに乗って行くと、上層にライブハウスがあるというパターン。

 

事前に調べた地図を頼りに現地に向かうも、〇〇ホール、みたいな田舎の解りやすい建物にしか慣れていない我々田舎者は中々見つけられない。

やっとそれっぽい場所を見つけたと思ったら、周囲には数人の人だかりが...

 

全身黒づくめ(基本バンドTシャツ)。

なんか常にジャラジャラ音がしてる(金属アクセサリとかキーチェーンとか)。

 

恐ぇ...恐ぇよ!

 

慣れない都会の雑居ビルの入り口にたむろする黒づくめの男達を前に、一瞬Liveに行くことを辞めようかと思う自分が居た。ほんの一瞬だけど、マジビビった。

意を決してエレベータに乗り込むと、無事ライブハウスへ到着することが出来た。

 

 

この時のLiveはベテラン実力派バンドということもあって、客層は本当に様々。

入口に居たような黒づくめのメンズ。

派手な服装をした若い女性。

ご高齢の紳士・淑女といったお方。

自分のようなThe 一般人。

 

一人で来ている人、知り合いと来ている人、とで半々くらい?静まり返るわけでもなく、騒がしいわけでもない。

他人の集まりなんだから、和気あいあいというワケではない、けれど、赤の他人同士とも何かが違う不思議な空気。

 

同じバンドが好きで、お金を払ってライブハウスに来たくなるほどに好きで、これから始まるLiveにドキドキワクワクしてたまらない人達。

 

人と人の間に、これ以上の共通点なんて、あるだろうか?

 

何かを直接語り合うわけではないけれど、不思議と感じる一体感。

若い人が居れば、「おーあんな若い人もこのバンド好きなのか!」

年配の方が居れば、「おーあんな熟練の方でもこのバンド好きなのか!」

男性が居れば、「おー男性人気もあるのか!」

女性が居れば、「おーry

 

無条件に、その場に居る人達には好意的な目しか向かない。

自分みたいな中年陰キャだって、ライブハウスに入ってしまえばこっちのもの。ライブハウスに馴染めるのかな?なんて心配はご無用。

 

ライブハウスへ足を向けた時点で、もうみんなの一員だ!

 

ドリンク代は、チケットはどのタイミングで渡すんだ...なんて、些細なドキドキ。何となく周りに流れて行けばどうとでもなるさ。

 

後はただただ、音楽を楽しめばok。

ライブハウスの音の良さ、というか次元の違いは前回の記事の通り。もちろんLiveが得意なバンド、不得意なバンドはあると思うけれど、きっと満足出来るはず。

 

 

そしてLiveが終わり、またエレベータに乗って帰っていく。

エレベータは正にピストン輸送。自然と小さな空間に見知らぬ人同士が詰め込まれる。何も言葉を交わしはしないけれど、無言の空気の中で「今日のLive最高だったよね!」と肩をたたき合ったかのような錯覚。

 

この経験をするまでは、バンドTシャツとかを着るのが少し恥ずかしかった。

けれど今は逆に、Liveに行くときに普通の服装なのが、何だか恥ずかしいというか、勿体なく感じる。

 

バンドTシャツを着ることで、言葉を交わさない仲間達へ「自分も好きだぜ!」というアピールにもなるし、ツアーTシャツとかなら「あのツアー行ったんだよ!」「あのアルバム好きなんだよ!」といった声にもなる。

 

なんなら街中で知らないバンドのTシャツを見たって、あーあの人はきっと音楽好きなんだな、と嬉しくなる。

 

Liveが行われる都会をバンドTシャツで歩くことの緊張感もなくなった。

もし東京ドームのコンサートとかであれば、周りはLiveに行く人だらけになるだろうけれど。ライブハウスとなれば、都会の中のわずかな100~200人程度の話。最寄り駅とかで仲間(同じバンドTシャツ)を見かけるだけで、ちょっとテンション上がってしまうもの。

 

 

こうして、初めてのライブハウス体験を経て、ライブハウス通いの道へと転がり込んでいったわけです。

そこから様々なLiveで、様々な出来事に出会うのだけれど、それはまた別のお話。