なにやら難しいテーマや世界観の音楽、ありますよね。
ぱっと見(ぱっと聴?)、何を意図しているのか解らない、けれど何か深い難しいことを唄っている気がする...けれど、やっぱりよく解らない。
もはや本当に思慮深いのか、支離滅裂なのか、よく解らなくなってくる。
まぁ気にすんな!芸術ってそんなもんよ!
間違いのないことは、聴こえてくる音はサイコーだと言うこと。
Rammsteinのヴォーカル、LindemannのSteh auf。MVの意味、よく解らないけれど癖になる。正にエンターテイメントです。
かき鳴らすギターとシンプルなドラムから、炸裂するメロディへのオープニング。もうこの時点でサイコーなんだが。
アップで映し出されるリンデマンのまぶたには大きな大きな安全ピン。うーん、これすらもカッコ良く見えてしまうぞ。
というか映画でもお馴染みの俳優さんが友情出演してくるし、曲を聴きつつも映像の世界にも引き込まれてしまう。
容赦なく良質のメタルが続く中、映像は一気に場面転換。
な...なんなの?これ。
実際に見ていただければ解る。うん、よく解んないの。
何やら争いが始まったかと思えば、隅っこにある水場...往年の熱湯コマーシャルを思わせるコメディなんだかホラーなんだかよく解らない展開に。
なんて油断していると、いつの間にか曲の方は初めのサビに到達しているし。ダメだ、脳が忙し過ぎる。
映像も、楽曲も、待ってはくれない。二番が始まると、映像の方は何だか巻き戻っているような...いや、ループなのか?いやいや、今度はやられる方が入れ替わっているぞ。
なんだなんだ?どういう意味があるんだ?と想いを巡らせながら二回目のサビに突入...すると飛び込んで来る馬達。
は?馬?なんなのこれ。
実際に見ていただければ解る。うん、よく解んないの。
イメージ的にはモンゴルあたり?草原と駆け抜ける馬、騎兵、戦なのか?ドラムの前に立ちはだかる騎兵。これ、どこまで合成でどこまで実写なんだろうか?ドラムの目の前に騎兵連れて来たの?なんて、制作現場にまで想いを馳せてしまう。
ドラムスティック二本を手に睨み合う騎兵とドラマー。スティックがまるで双剣のようにも見えて、シュールで良い。
楽曲は間奏部へ。ギターソロというよりはコーラスメインの不思議な雰囲気の中、流れる映像は...夢なのか?幻なのか?と未だに本質をつかめない。
なんて油断していると、今度はリンデマンの首に縄が掛けられ、騎馬に引きずられて行ってしまう。
もう...なんなのこれ。
実際に見ていただければ解る。うん、よく解んないの。
連れていかれた先で、付け髭?なことが明かされたり。水に沈んだ姿が映ったり、一瞬のシーンで「あ、ドラムの人ズボン下ろしてたのね」と気が付いたり。
呆気に取られている間に、映像も楽曲も終幕と相成ります。
頭に残されるのは、「あー、なんかめちゃくちゃカッコ良い曲だったなー」
このMV、カッコ良い映像!とも言い切れず、笑うような面白さがある!とも言えず。けれど、ないよりは有った方がこの曲を楽しめる、という微かな確信はある。
正にエンターテイメントです。