アーティスト名、ピアノゾンビ。
貼り付けたMVのサムネ。
見るからに普通じゃない。お洒落なイケてるアーティストではない。イロモノ枠。飛び道具枠の匂いがぷんぷんする。
しかし、そんな方はいらっしゃらないとは思うけれど、もしこのブログを続けて読まれている方がおられたら、そろそろこう思うはず。
ははーん、これ、音楽的には「ヤバい奴」だな...と。
どこまでもおかしい外観やコンセプトと、どこまでも真っすぐなパンクロックをぶちかますピアノゾンビのDDD。
一発目として、まずはとにかくイカしたこの曲をどうぞ。
てかさぁ...なんだよ、ピアノゾンビって。
ちょっと聴いて見た感じ、ピアノの音なんてして来ないじゃないか。
あれ?MV見ると、このギター弾いてるのも歌ってるのもこの「白い人」じゃないじゃんか。
ていうかさぁ、マジでハードでイカした音じゃねぇか!
はい、まずは世界の声を代弁しておきました。
そうなんです。サイコーにカッコ良いんですよ、彼らの音楽。ギタープレイはハードでシャープ。油断しているとリズム隊も容赦なく襲い掛かってくる。
そして特徴的なヴォーカルの声。少し粘り気のあるこの声が、楽曲にマッチして癖になることこの上無い。
極々一般的な価値判断基準で曲をさらっと聴いた段階で、「この人は歌が上手いですか?」という質問をされれば、「上手いです!」と即答する人はそう多くないと思う。
けれど、楽曲を聴き込んでいった時に、「この歌声に魅力を感じますか?」という質問をすれば、多くの人がYESになるはずだ。
こういうところが、音楽の、芸術の、面白いところですよねぇ。
音楽性の幅も広く、この曲のような疾走系はもちろん、時にはお洒落感満載の曲だって演るし、しっとり聴かせる曲もある。
とても真面目で、重く、ずっしりと来るようなメッセージを歌に載せてくることも多い。
ピアノゾンビというバンドは凄いぞ、ということを覚えて帰っていただきたい。
例によって、バンドの詳細を語り出してしまうと日が暮れるのでさらっと。
白塗りの男性は「大王」というお方です。
担当はピアノです。
バンド結成時、ピアノの腕前を買われて抜擢された...ことはなく、むしろ弾けない。
浅い浅い表面的な理解としては、バンドのマスコット、フロントマンという認識で良いかと思います。
そして、そうした存在は大王だけではなく、もう一人、下僕という方が...
はい、もう大渋滞ですね。
ただ、こうした要素は決してコメディとも言い切れない。
アルバムタイトルが、「弾けなくて」「そりゃ弾けなくて」「ひいてるぜ」だったり。
大王達の成り立ちというか、バンド結成というか、そういった背景だったり。
色々な物を理解し、彼らのファンになった上で、「大王の独り言」という曲を聴くと...
泣くぜ?