マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

Till the end of time_Ten 哀しいエンディングに浸るしかない夜もある

あーあ、終わっちゃったよ。

車の引き取りが終わりました。今まで車が二台並んでいた駐車スペースには、ぽつんと寂しく一台だけ。

今まで二人で暮らしていた家の中に残っているのも、ぽつんと寂しく独りだけ。

 

哀しいなら、ただひたすらに哀しむしかない、という時がある。

 

超正統派ハードロックバンドTenのTill the end of time。アルバムの最後に配置された、絵に描いたような素晴らしいエンディングテーマ。心地よい音楽を聴きながら、静かに盃を傾けよう。

Till the End of Time

Till the End of Time

  • TEN
  • ロック
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 

Tenと言えば超正統派のハードロックバンド。しっかりと重いサウンド、力強いヴォーカル、情緒溢れる曲展開。

この曲が収録されたアルバムSpellboundでは、1曲目からの展開はもはやシンフォニックメタルを思わせるような壮大な入りも見せてくれる。

そんなTenのアルバムの最後を飾る珠玉のバラード。名曲中の名曲です。

 

 

1曲前のThe Phantomはイントロからズドンと突き刺さる最高のハードロック。それを聴かせた後、このTill the end of timeは何とも静かで穏やかな歌声でスタートする。

この、イントロ部分がなくて曲の始まりからヴォーカルが入ってくるスタイル。ニクイよねぇ。

バンド全員でどかーん!と音楽を叩きつけられて来た我々に、そっと囁くように聴かせる始まるエンディング。ギャップ萌えよ。

 

しかも、これはハードロックです。4分弱にわたって、静かに良質なバラードをたっぷり聴かせたところで、バンドメンバーが一斉加わっての感動展開。

 

歌声で泣かせた後は、鳴くギターの音色で泣かせてくるジゴロスタイル。

 

もう本当にエンディングテーマとして完璧な構成。

何かをやり切って大団円を迎えた時。哀しい結末を迎えてしまった時。どんな時にもこのエンディングテーマは寄り添ってくれます。

皆さんもひとつのエンディングを迎えた時は、是非この曲と共に過ごしてみて欲しい。音楽で自分人生を積極的に演出するというのは、予想以上に大きな効果を発揮しますよ。

 

 

 

というわけで。今日はとことん哀しむしかない夜を迎えています。

大丈夫大丈夫。この3~4年、もう3~4年になっちゃうのか!?覚悟と決断、哀しみの連続だった。その一つ一つを乗り越えられるわけでもなく、苦しみは終わりなく後を引いているけれども。これもひとつの区切りとなっていくんだろう。

 

あれは暗夜行路だったかなぁ。古い古い小説を読んでいて、古いがゆえに難解な言い回しだったりして読むのに苦労していたんだけれど。

今思えば当時は幸せの最中に居た自分にも、あ~そうだよねぇ...と共感した一説があった。

 

人は悲しい時、ひたすらに悲しみに暮れるしかない、それが必要な時間がある。

 

みたいなニュアンスだったかな。もちろん言葉は全然違ったと思う。

哀しかったり苦しい時は、どうしたって救われたくなってしまう。気分を変えて、哀しみや苦しみを取り去りたいと思ってしまう。周囲の人は元気付けたい、勇気付けたいと思ってしまう。

けれど、どうしてもそれが出来ない時はあるし、そういう時間は、それそれで必要な時間なんだよ、という話。

 

そう、今日はそんな日なんだ。哀しくて仕方がないという自分に、ちゃんとたっぷりと哀しむ時間をあげよう。