マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

エビバディ炎_THE冠 最高のカッコ良さと、くすっと笑える一幕、もう最高ですやん

今やエンターテイメント飽和の時代。観る、聴く、読む、プレイする、色々なコンテンツがありますが、大抵は幾つもの美味しさを併せ持つもの。

スポーツのサクセスストーリーを追いながら恋愛も絡める漫画。笑いながら泣けるストーリーの映画。一つの作品でたった一つだけの楽しみ方なんてものの方が、今や少ないのではないだろうか。

けれどそれは、基本的に長尺で表現出来るエンターテイメントでの話。

 

ほんの数分の楽曲の中に、最高のカッコ良さを味わいながら笑いも取れる。

(更には大人の漢の人生の哀愁や覚悟も楽しめるよ)

 

そんな反則技あるんですか?あるんです。

みんなのメタル兄さんTHE冠のエビバディ炎。最高に熱くて、くすっとも笑えて、更には心にメッセージのお土産付き。

さぁ、みんな聴きなさい。

エビバティ炎

エビバティ炎

  • THE冠
  • メタル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

THE冠と言えば、何に付けても超絶ハードなメタルサウンドヘヴィメタルを掲げるからには、どんなメッセージを載せても、どんなエンターテイメント性を見せ付けても、音が軽くてつまらなければ何の価値もありません。

 

もちろん、そんな心配は無用...というかむしろメタルの教科書のような爆音を響かせてくれるのがTHE冠。個人が持つ個性や音楽性はもちろん、その「漢としての筋」のようなものから溢れる生き様を何年も何年もひたすらに貫いてきたからこそ出せる音、出せる説得力。

放つオーラは王者の貫禄。新進気鋭のアーティストが持つフレッシュさや斬新さというものではなく、常に時代の最先端を取り入れつつも、「これが俺だから」と言わんばかりの仁王立ちスタイルの如き圧倒的な存在感。

 

そんな圧倒的な音に、哀愁や生き辛さを感じる物達の気持ちを載せてしまう神業。

 

こんなすげぇ音を出す人が、兄さんが、こんなしょぼくれた自分にも共感してくれる。

優しく寄り添ってくれる?いや、仁王立ちで生き辛さから守ってくれさえもする。

しかもこういう人ほど、アホほどおもろいなんて、もう最強ですわ。

 

 

ということで、安心して楽曲を楽しんで行きましょう。聴きなさい。

 

とにかく音が最高ですよね。ゴリゴリのザクザクのバチボコメタル。曲の構成とかの前に、そもそもの音作りがヤバい。

ギターがクソ重くでザクザクで、ドラムが爆発するようにバチボコで、そこへ来てベースまでもがガリゴリなんすよ。もうやり過ぎなんじゃないか、聴いててしんどくならないか、と心配になってしまうくらいの重さ。

 

しかし、圧倒的な歌唱力が牽引することでクソ重いのにむしろ聴きやすくなる神業。

 

日本独特の「歌謡の心」というか、こんなにも重いメタルをメロディと和えることでするすると美味しく頂けるんですよねぇ。ホントに技、いや業ですよ。

 

 

そしてこの楽曲の世界観。これを一番強く表しているが、やはり「幕間」であろう。トーンダウンしてゆっくりと語られる、いや演じられる?一幕。ライブでのこの一幕は必見の価値あり。

詳しく書いてしまうと寒い気がするので避けるけれども。

 

『〇ホ〇ケ〇ス〇ネね〇ゲ』というパワーワード

 

これほどまでに最高のヘヴィメタル音に、哀愁やメッセージに留まらず笑いまで載せてしまう。こういうのって、中途半端に意識すると冷めてしまう諸刃の剣。

上手く言えないけれど、

「面白い歌詞を書いてやろう、それを良い音に載せよう、上手い事バランス良くやってやろう」なんていう半端なやり方だと今一つ響かない。

「あれもこれも全部やりたい、全力でやりたい、ってかそれしか出来ねぇ」くらいの本気度で練り上げられていて、そのどれもが頭おかしいほどに洗練されていて初めて成り立つ気がする。

 

 

これだけのことが「やれる」人でさえ、色んな困難や苦難に満ちているんだろうな。成功って、何なんだろうな。どこまで行ければ、「ok」なんだろうな。そんなokラインなんてどこにも無いんだろうか?

ということは、逆のNGラインなんてのも無いんだろうか。ダメなことなんてないんだろうか。ならば自分は、何に向かって、何を、どこまでやれば良いんだろうか。

こうして今日も、誰かのメッセージを自分ごととして取り込んで、自分の目の前の問題に一歩踏み込んでいく。

 

ただ、ちょっと思ってしまうんだよなぁ...

 

ん?兄さん...嫁...おらんよなぁ?