マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

誰かの気持ちを考えたことがありますか?_SIAM SHADE 長いですけど、これが曲名なんです

音楽というのは不思議なもので、「昔聴いていたある曲」に非常に多くの物が記憶されているものです。いや、違うかな?曲をきっかけにして、脳内のメモリーが芋づる式に読み込まれるだけなのかもしれない。

別に何の特別な時間でもなかったのに、曲を偶然聴いた瞬間にあの頃にタイムスリップ。あれもこれもと色々なことを思い出してしまったり。

 

自分的に要注意な曲は、普段のプレイリストに入れない方が良いですねぇ。

 

SIAM SHADEの誰かの気持ちを考えたことがありますか?昔のことを思い出して、センチメンタルな気持ちになってしまいました。

SIAM SHADEと言えば日本の歴史の中でも非常に良質なプレイを披露してくれたハードロックバンド。ジャンルとしてはHR/HMである、と私は思っている。つまり、この法則が発動します。

 

HR/HMのバラードはガチ。

 

SIAM SHADEはアルバムを出すと、大体中盤あたりにインストとバラードをセットで配置してくれる。我々ファンからするとこれがまたいつもの楽しみとなるわけです。音楽性も、演奏技術も凄いんだから、インストもバラードも美味しくないわけがない。

 

 

アコギのしっとりした雰囲気から始まり、響き渡るヴォーカルが実に綺麗で印象的なこの曲。歌詞もタイトルの「誰かの気持ちを考えたことがありますか?」で始まって行く。

この歌声がとにかく気持ち良い。歌われて行く内容もとても真っすぐで、するすると心に入ってくる。世界観としては、青春時代の一幕といった様子で、その時代、その世代の渦中に居た自分も例外ではなく。当時の想い出や経験と、本当にがっぷり四つで強く結び付いている。

そして、HR/HMのバラードあるあるがまたしても発動。

 

後半からバンドサウンドが合流して感動の展開が待っている。

 

ずるいよねぇ。感動的な音楽の途中で、「鳴きのギター」が合流して来るスタイルは鉄板であり反則。ドラムが合流することで、シンプルながらもパンチのあるスネアは、文字通り聴き手の「胸を打つ」。

SIAM SHADEのバラードは本当に良い曲が多く、歌詞の世界感もとてもピュアだったりするので、未体験の方には強くお勧めしたい。

 

 

果てさて、この曲は恋だったり、別れだったり、青春の1ページを唄ったようなもの。自分にも有ったんだすねぇ、そんな青春時代。懐かしいなぁ。

「彼氏彼女と別れる」といったニュアンスの「別れ」。死別のようなガチ別れを経験してしまうと、ついつい軽視してしまいがちだけれども。青春の頃に遭遇した「別れ」というのは、それはまた格別のダメージとインパクトがありましたねぇ。

 

今聴いてふと思ったのが、歌の中では自然と次の出会いに目を向けていること。

 

誰かとの別れがあった。その人との日々は終わりを迎えた。その時に、雑に言ってしまえば「次に恋人が出来た時は」ということを、ナチュラルに発想出来る。そういう可能性があるものとして、前提出来ている。

 

これって、良いことだなぁ...と思いました。はい次の人~!と安易に考えるというわけではなく、別れは辛いし悲しいけれど、自分の人生はもちろんまだ続いて行く、ということ。この「もちろん」が自然に発想出来るということ。とても大事だ。

この先に恋が待っているぞ~なんて思わないし、特にそこには興味はないんだけれども。少なくとも、この先に自分の人生はまだ待っている。長さは別として、待っているのは事実なんだぞ、と。

 

そう言い聞かせて、今日も必死に生きる。明日、友人と旨い飯を食う予定がある。

これって、底抜けに幸せじゃねぇか。なぁ?