マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

やっさっさ_ファントムエクスカリバー えーと...もう...なに!?言いたいことが渋滞してるんですけど!

本当はね、お正月ですから。お正月な雰囲気のメタルをご紹介~なんていうところだったんだけれども。元旦からMVを公開するという強者がいると聞き付けたからにはご紹介せずには居られない。

ワクワクしながら公開のタイミングを待ち、お酒の力によってうっかりと寝過ごしをキメてから深夜になって拝見したんだけれども...

 

何かもう、あれもこれも渋滞し過ぎて何を申し上げたら良いのやら...

 

活動の中で大きな岐路に立つことになったファントムエクスカリバーのやっさっさ。どこまでも彼ら「らしさ」の溢れるMV。

今後も彼らの活動の魂や根幹は変わらないこと、そして楽曲は進化を続けていることを確認出来る、安心安全のMVとなっておりました。

youtu.be

 

彼らのことをご存知ない方もいらっしゃるはず。とにもかくにも、まずはその楽曲について耳を傾けたい。

 

今回も彼らならではのヒロイックなギターサウンドで幕開け...なんだけれども。いつもと少し雰囲気が違う。楽曲を最後まで通して聴くと、今までには無かったヘヴィネスさをひとつまみ加えたような。

メロスピだぜぇ!という音にラウドでモダンな雰囲気がトッピングされたような。今まで通りの美味しい音を用意しましたよ、では留まらない。ちゃんと進んでいる、新しいステップを踏んでいる。なにより、自分的により好みの路線。

 

そして開幕からかっちゃんのデスヴォイスではなく低音めのガチ歌でスタート。良いよ良いよ、それよそれ。なにかと歌声は高音に寄りがちなメタル界隈。このエッセンスは武器になると思うのよなぁ。

かっちゃんの低音とデスヴォイス&シャウト、マツのハイトーン、全員の合唱感。一曲の中にしれっと様々な歌声を放り込んでいるけれど、これってどのバンドでも出来るわけでは決してなくて。この手数の多さ=楽曲の引き出しの多さだよね。

 

ヒロイックなイントロからサビまで走り抜けて、そこから重さをまとう中間部へ。ここの雰囲気が実に良く、新しくひとつまみ加わった旨味に感じるわけです。

一気に場面転換をして一瞬ヘヴィネスさに振り切ったと思ったら、そこから二段階のギターソロを差し込んで一気に「ファントム節」へと持っていく素早さ。

そして最後の最後、みんなで合唱して終わりかと思いきや、かっちゃんのシャウトで〆る。ぐっと引き締まるし、カッコイイし、中間部から登場したリフをまとうことで、オープニングとはまた違う、一段重厚さを増したヘヴィメタルで締めくくる。

 

これまでも趣向を凝らした楽曲展開はあったけれども、今回は3分半にも満たない短い楽曲の中にふんだんに盛り込んだ展開の妙。

 

これ楽曲として、一段ギア上げて来たな?

 

こういった雰囲気のバンドにありがちな。ぱっと見のMVの「わー!面白ーい!バカやってるー!(もちろん褒め)」という楽しさや解りやすさの裏で、しっかりしこしこ楽曲を磨き上げて来るスタイル。2023年。新体制を迎えた彼らがどんな楽曲を聴かせてくれるのか。元旦早々、楽しみを与えてくれることに感謝です。

 

 

 

 

と、真面目に楽曲を聴かせてもらったところで...言いたいこと、山ほどあるぞ?

 

やっさっさって!元ネタは...あれっすよね?大合唱のご準備をって、そういうことかぁ...中学くらいの頃に全クラスが参加する合唱コンクールがあるのって、全国全時代共通なのかなぁ。

どうしたってMV撮影する姿を想像しちゃうんだよなぁ...この季節にこの衣装...楽しそうに見せてるけど、実はかなり過酷でしょ?これ。

 

バーベキューっぽい一幕。肉を焼いたり、食らいついたり、「こういう場面を撮影するぞー」というシーンを作っていく中。一瞬見える素の表情に、なんかほっこりしちゃう。大変さとかの裏にしっかりと「楽しい」が在る。尊い

普通のテレビとかなら「この後、食事はスタッフが美味しくいただきました」的なところなんだろうけども。彼らの場合はその場でそのままみんなで美味しく頂いてそうなところがまた良いね。

 

二人がやられてしまうシーン。顔に塗られたのは明らかにバーベキューソースとかケチャップの類。見てるとこっちの顔が...顔がかゆくなる!

そして中盤から現れる悪役のお方...がドラムやるんかい。急に現れた新たな精霊...がベースやるんかい。しかも自分と同じ左利き。勝手に親近感湧きますわー。というかメンバー交代することを示唆してるのか。

 

 

ホントにさぁ、クソ真面目だよなぁ(褒め)。ホントの所は本人達にしか解らないけれども、状況だけ見ればとてつもない苦境とも受け取れてしまう現状でしょう。

すっかりそれが普通になってしまったけれども、感染症の影響はライブ活動が主戦場のバンドにとっては逆境でしかないでしょう。面白おかしく顔にソース塗りまくっているけど、メンバー脱退だって、どれだけダメージが大きいか想像もつかない。

 

それでも、好きなことなんだから。楽しいんだから。せっかくならば面白く。どうせならばみんな笑顔で。正気か?ジャンプ漫画のヒーローか?

そしてそれが上っ面だけの想いでも、無理矢理で強引な想いでもないということは、音楽や活動を見れば伝わって来る。メンバー脱退という状況だけを見たって、彼らの関係性が良いことはMVを見れば解る。そうじゃなきゃ、脱退するメンバーと一緒にこんなMVは撮れないよ。

MVの最後の方で、悪役のお方も含めて全員が乾杯をするシーンが一瞬流れる。あの雰囲気のまま、彼らはそれぞれの活動を続けていくんだろうな。

 

最後まで、どんなことでも楽しんでみせてしまう奴には、誰も勝てはしない。自分よりも若い彼らの姿は、いつも多くの物事を与えてくれる。

勝手に自分自身と重ねながら、2023年も彼らの音楽の力を借りて、自分もまた、新しい人生へ進んでいくことになる。現象としては、好況ではなく不安しかないはずなのに。なぜかワクワクしてしまうのは、少なからず彼らの姿が脳裏にちらついているせいでもあるだろうな。