ふとカレンダーを見る。
3/2(木)。
マジか、マジなのか。遂に来るのか、3/3(金)。
決戦前夜。最高潮に昂ったこの気持ちをどうするか?
一旦落ち着き、冷静になって、明日を待つ?
興奮を抑えることなくそのままに、明日を迎える?
いや、メタラーならば前日の内に一度限界突破しておくべきでしょう!
日本全国民が待ちに待った単独ツアーファイナルを明日に控えたArch enemyの最強曲Nemesis。
騙されたと思って聴いてみな...
飛ぶぞ?
超高速ギタープレイ、マシンガンのように弾けるハット。ひたすらに地面すれすれの低空飛行を続けるベースライン、いよいよ暴れ回るドラミングとエクストリームを絵に描いたようなギターサウンド。
これ、当然ですが楽曲は早送りなんかじゃないですよ?
開始20秒間で既に圧巻の迫力を見せ付けるこの曲は、正にArc enemyの必殺曲。
いや、北斗神拳ばりに必殺技が多すぎる彼らだ。凄い曲なのは確かだけれども、彼ら自身やファンの皆様におかれては、様々な「これこそが必殺!」という曲があるのであろう。
それでも、その中でもやはり自分の中ではこれこそが必殺曲なのですよ。これはちょっとしたニュアンスがあって。一番好きな曲はどれ?と問われれば迷ってしまい答えは出ない。けれども必殺曲はこれだ!と思える不思議。
とてつもなく激しいイントロ、轟くようなデスヴォイスによってお膳立てされたサビに注目して欲しい。どうですか?このエモさ。こめられた情熱、秘められた力強さ、その奥に垣間見える確固たる決意。
デスヴォイスでありながらも、「歌心」のような物を感じさせる歌声。デスヴォイスなのに歌謡的、という摩訶不思議な世界観の奥で、『青春』や『夜明け』のようなワードさえ連想させて来るような、珠玉のギター、激エモサウンドが展開される。
なんだ?この感動的なオーラは?これはメロディックとは言えデスメタルではないのか?と思ったあなた。決してあなたの感性は間違いではありません。ここで歌われている歌詞に目を向ければ一目瞭然。
この歌詞のサビで繰り返し歌われる言葉。ライブの終盤、この曲で締めくくるぞ!となった時に。ヴォーカルから我々へ、力強くこの言葉が贈られ、この必殺曲へとなだれ込んでいく。
この曲のサビで歌われているのは、こんな言葉。
One for all...
All for one!
We are strong!
One for all...
All for one!
We are one!Nemesis!
演者は我々のために全力のパフォーマンスを放ち、我々は演者のために集う。
そして数千人を前にしてみんなで歌うんだ。俺たちは強い!俺たちは1つだ!
ね?飛ぶでしょ?