マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

フラジャイル25巻_読んでぐったり

フラジャイル25巻。ちょっと前からkindleのトップページに「近日発売」的な感じで表示されていたから、いずれ発売されるんだろう、と思っていましてね。

今朝、アマゾンで買い物のついでに購入可能になっていることに気が付き、何の気構えも無しに購入、読んでしまったんですよ。

単行本派だったので、作品を読むのはしばらくぶり。数ページ読んだところで、これまでの話の流れを思い出していく...

 

あれ...これ覚悟も無しに読んじゃまずいんじゃないか?

そんな思いが浮かんだのも束の間。それはもう、とにかく面白い作品ですから。最後まで読んでしまったわけですが、ちょっとだけ後悔。

もっと心身の健康を整えて、深呼吸をしてから読むべきだった。喜怒哀楽のようなシンプルな言葉では言い表せない感情の波に流された結果、今こうして書きなぐっている。

 

あぁ...ちょっとこれはしんどいぞ。

読んだ結果、嫌な気持ちになったとか、そんなことは一切なくて。

けれども...自分にとってはとても重い、おもーいパンチを喰らったかのようで、悶絶しているのです。この悶絶は、しばらくは続きそうだなぁ。

 

 

作品としての読みどころ、本当に盛りだくさんでしたね。

起きている問題の原因の正体。こういう展開になるとは全く想像していませんでした。そして「敢えて」なのだろうけども、原因そのものについての書き口は非常にライト。原因が明らかになった後は、ぬるっと、さらっと、解決へ進んでいく感じ。

 

革新的な大悪党は居ない、そこには無数の保身があるだけ。

 

という言葉。見事ですねぇ。本当に見事だ。そして極めてリアル。これは医学という専門分野に限らず、社会ですったもんだして来た中年に効く。

そうなんだよなぁ...そういうことなんだよなぁ。どれだけ自分が苦しめられていても、相手は決して巨悪なんかじゃなく、ある意味では「正当」な保身があるだけ。

相手は悪くはない。

なんなら相手だって苦しんでいるだけだったとも言える。

解っちゃ居るけど、そんなこと言われたって...じゃあ自分はどうしたら良いと言うのか。全て飲み込んで進むしかない...とは言え。救われずに独り嘆く自分は放って置いて良いのだろうか。その内自分が〇んじゃうよ?

 

そして、メスを研ぐ音が綺麗で、人間が嫌いになりそうで...いう一幕。

専門的な事柄だったり、ひとつひとつの物事は本当に純粋で、崇高で、趣深いのに。人間が介するとなんでこうなってしまうのか...というのはあるある過ぎますね。

頭の中に居る「存在」。自分がより良く、正しくありたいと想わせる誰かの姿。

宮崎先生だからこその視点や活躍していく過程。

岸先生の想う所。

それぞれの登場人物達がそれぞれの立ち位置で動き続けることで回って行く社会。

 

面白いし、納得するし、自分と重ねて行く。けれども。

うーん...「自身が社会の渦中に在る」時はあれほどに背中を押される気分だったのに、一旦その中から外れてしまうと、こうまでも逆効果になるのか。

お前はそこに耐えられずに逃げ出したんだろう?という声が響く。

 

 

そして後半に用意された、嫌いになりそうだとまで言われた「人間」に焦点を当てた展開。ストーリーや構成として、本当に見事。だけれども、自分にとってはここが一番のダメージでした。いや、勝手にダメージを負っただけなのですけれどね。

 

これは物語であるし、仮に現実であったとしても、十人十色の人々の中での「この登場人物達にとってのひとつのケース」であることは理解しています。その上でも、やはり自分と重ねてしまう。

 

うんうん、そういうこともあるだろうね。

いや...でもそこは違うんじゃないのかな。

本当にその結論が正しいんだろうか...

それならば、自分達の結論は正しかったんだろうか...

全ての答えはYESでありNO。ただひとつの正答はない。百も承知ではあるけれど、思考を巡らせずには居られない。人間だもの。

 

病と遭遇し、共に歩き、生きて、別れに至るまでの過程。

良き医療者に恵まれたと思う。相性も良かった。お世話になりました。

出来る限り自分も勉強したし、理屈の上でも納得出来た。

幸い?全ての選択肢も確認出来た。「たられば」的なしこりも無い。

自分達の意思と希望を大事にして、最後まで共に過ごすことが出来た。

 

全力で頑張った。やれるだけのことはやった。ちゃんとやれた、という自負はある。だからと言って、すっぱり割り切れるほど超人では無い。

相手には我慢も有っただろうな、敢えて口にしない言葉も有っただろうな。それは相手の「判断」であり「人生」であるけれど。どうだったんだろうな?なんて答えのない妄想を繰り返す。

自分の独りよがりではなかったかな?裸の王様ではなかったかな?

 

アンガールズ的に言えば「なーんかいーめ!?」である。ホントに。もうすぐ2年が経とうとしているのに、相も変わらず泥沼の中で踏んだり蹴ったりだ。

 

でもさぁ、終わりを迎えてしまった結末自体はやっぱり悲しいじゃん。

 

散々頭の中をこねくり回してたどり着くのが、この結論。どうしようもない、打つ手のない結論。

かつて劇中でも、「人生が終わる≒負けならば人類は全員敗北」的なセリフがあったけれど。そうは言っても悲しいもんは悲しいし。

何が〇で何が×だろうと、自分自身の終わりが来るまでは、何かしらの形で転がってでも進んでいくしかない。そうは言っても悲しいもんは悲しいんじゃい!

 

うん...音楽聴こう。ちょっと染みるようなやつ。

古民家リフォーム...するしかないよなぁ。出来るかなぁ。(音楽の話です)

 

 

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