先日、新譜の発売を電撃的に知り、慌てて購入したBloodywoodのNu Delhi。
大分前に先行でMVを見ていたタイトルトラックのNu Delhi、新譜発売を知るきっかけともなったTadka、これらの楽曲を認知した上で聴いていたこの新譜ですが、聴いているその最中にとんでもない衝撃を受けました。
その頃はまだ頭痛とかなかったのでね。万全の状態でヘッドホンを装着し、爆音でただただ音に集中していたその時。
Bloodywoodを聴いているのに、突然女性の声が聴こえて来るではないですか!
しかも日本語じゃないですか!
更に聴いたことがある声じゃないですか!
っていうか、BABYMETALやんけ!
自分が何も知らない状態で、知っているアーティスト達がキャッキャウフフしてるところを突然耳にする。これは中々面白く、得難い経験ですよ。
しかも、しっかりMVにもなっていたなんて。確かにこのサムネでは一瞬おススメに出て来ても気が付かなかったかも知れません。
『Bloodywood ft.@BABYMETAL』での必殺曲『Bekhauh』。いやいや中々どうして。飛び道具企画物なんかでは留まらぬ、素敵な化学反応をしておりますよ。
BABYMETALが参加という事もあり、曲調も汎用性が高い雰囲気に寄せられている感じでしょうか。MVからも感じるように、JAPAN!ANIME!的なサブカルな雰囲気も表現されているような音色ですね。
それはまるで新作アニメのオープニングテーマ。MVを見ながら視聴していると、実にスムーズに摂取出来ます。するっと、ノリの良い楽曲として円滑に脳が認知する...けれどもこれはMETAL、そしてBloodywood。しっかりと爆音で聴けば、Tadkaされたスパイシーな薫りがびんびんと立ってくるわけです。
打ち込み音楽で聴きなれたSEに感じる、このサブカル味を演出してくれる装飾音。よく聴いて見れば、インド味を感じる音色でございます。これ、多分民族楽器の音ですよね?名前とか解らないけれど。
オープニングからテンションをぶち上げて行くツーバス連打の応酬。全体のバランスを取るために控えめなMixになっていますが、好みとしてはもっともっとキテ欲しい!もっとボコボコにして欲しい!
そしてBloodywoodならではの、突き上げるようなリズムと刻むギターサウンドとヒンディー語の一体感。相変わらず、メタルがぶっといぜぇ。
もはやそんな時代ではありませんが、仮にHeavy Metalの王道や始祖の姿を英語圏のロックンロールと定義するならば。
そんな王道メタルをどこまでも追及した本質をガッチリと据え置き。
インドの言語や音楽文化をMixし。
別ジャンルのラップの要素をMixし。
そこに日本語やサブカル文化までもMixし。
そもそもが男性の歌声と女性の歌声をMixし。
まるで飛び道具に飛び道具を重ねたイロモノ音楽。ごちゃ混ぜも良い所です。
けれども出来上がった音楽はただ純粋に素晴らしく。何も考えずに聴くだけで最高で、逆に誰にでも聴きやすい仕上がりになっている。
様々なものを混ぜ合わせて、進化させて、純粋に素晴らしくなる。
これぞ、本来の在るべき、目指すべき価値のある多様性と言えるのではないでしょうかねぇ。
〇〇であるべき!〇〇でなければダメだ!なんていうネガティブは一切なし。
自分達が大好きで培っていたメタルを芯に置いたまま。
みんなで集まって、あれこれも良いところを併せて、すげーことをやろうぜ!
ポジティブの塊みたいな姿勢で、良い物が出来上がり、みんなが幸せになる。
私の様なド素人がお願い出来ることではないですか、メディアやエンタメや、そういった界隈は是非、こういう路線でひとつ...お願い出来ませんかねぇ。