やって参りました、お正月。
ド陰キャ中年のお正月の過ごし方と言えば、やっぱり寝正月。こたつに入ってテレビを見る、的なやつです。
こういう時って、普段は見ないテレビをなんとなく付けてみたりして。
普段は見ない番組なんかも、その気なしについ見ちゃったりして。
駅伝という競技に1mmも興味が無くとも、箱根駅伝は楽しめてしまうもの。
詳しくないスポーツを観戦するのに、こんなにぴったりな季節はありません。
こたつの中から熱く、声援を送ろうではありませんか。
『バーバパパ』の『ジャイボール』。激熱なお正月になりますよぉ。
ジャイボール、ご存知でしたか?恥ずかしながら、私は全く知りませんでした。
曰く、高校ミュージカル最高峰の球技らしいですね。
季節的にはお盆の時期から始まっていたとのこと。夏の競技なんですね。真夏に雪景色を見るように、真冬に灼熱の試合を見るのもよきですよ。
所は大阪のバトル公民館!こんなに立派なハコが公民館とは。さすがの大阪、万博だって開催しちゃうわけです。
相対するは、西松屋東高校南高北校...って、東西南北制覇してますやん!
いやいや、このペースで見て行ったら始まりません。試合...いえ、解説では公演と称しておりましたね。見て行きましょう。
まずはなにより、このジャイ吹奏楽部のリフ的なフレーズ、たまりませんねぇ。この音感が実に心地よく、末代まで耳に残るのでございます。
ホーンセクション的な音ざわりもありつつ、DTMならでは質感もありつつ。
ノリの良いPOPな音のようで、一抹の爆裂感さえ含むこの味わい。バーバパパの創り出す音はこれだからやめられないのです。
中毒性、とはこのことですよ。
激しい音に演出される中、画面では華麗なムーンサルトエチケットが放たれます。
正岡選手の華の有るプレイに目を奪われがちですが、隣のソムチャイ選手も中々の動きをしていますのでご注目。
そしてボールが移り変われば攻守交替。
それぞれのユニフォームに併せて、ボールから放たれる光の色が変わる様に併せて演技と演奏のスタイルも一転。
爆裂感は控えめで、フレーズの路線と心地良さはしっかりと受け継がれて。お手本のようなBメロの展開。気持ち良いですねぇ。
演技の流れもAメロを受けての変化をもたらす美しい変遷をたどります。
青い光と共に華麗に舞う。気が付けばWi-Fiまでとんでいるこのさりげなさは、大松選手の芸術性の高さならではですね。
もちろん、その隣で力を溜め続けている右肩選手の動向にも目が離せません。
穏やかな時間が流れるのも束の間、ソムチャイ選手の「やっちゃいましょう」の声を皮切りに、再びビートを高めて行くサウンドをまとい、両者が激突して行きます。
アタックフェイズを使い果たした後の攻防は正に激闘。
ジャイ吹奏楽のボルテージは右肩あがり、両チームの演技にも熱が入ります。
攻守が入り乱れての熱いぶつかり合いに目を奪われ、魂を揺さぶるサウンドに心を奪われ、空中戦に場面を映す頃合いには我々の昂揚感もピークへ。
正に盛り上がりを極めたその時。
「残念だったな 大砲は 俺じゃねえよ!」
「来い!」
あちぃ!
激熱の展開なのです。
高校ミュージカル最高峰の球技は伊達ではありません。
若き、そして猛き4人の闘いは、我々の心を熱く焦がして行きます。
スタジアムを飛び出し。
街を駆け抜けて行くジャイボール。
再び本拠決戦とばかりに舞い戻ったスタジアムの遥か上空に放たれる大砲。
弾けるボール。
降り注ぐ光。
全て出し切った若者達の熱き咆哮と、降り注ぐ称賛の歓声。
晴れやかな希望溢れるアウトロを聴かせながら、画面は暗転して行きます。
めでたしめでたし。
おしまい。
いやぁ...なんか良いもの見たなぁ。
音楽、カッコ良かったなぁ。
ふぅ...
ん?
ようやく、散々職務放棄していた「違和感」が仕事を再開し始めます。
ジャイボールって何?
どっちが勝ったのさ?
いや、あれ?うん?
まぁまぁまぁ、お気持ちは解ります。
私だって同じ想いですからね。
でも、お正月に観るスポーツというのは、このくらいがちょうど良いんですよ。
箱根駅伝だって、そうでしょう?
決して普段は詳しくないのに、優勝校の色々な話に感銘を受けたり、その数日だけ妙に詳しくなったり。
繰り上げスタートという無情さに、この日だけ敏感になってみたり。
10位付近のシード争いという固有なポイントに、良く解らないながらも共にハラハラしてみたり。
そういうので良いんですよ、そういうので。
ぱっと目に付く、ぱっと感じる物に素直に心を動かされていれば良いのです。
もしも、バーバパパという鬼才に初めて出会うという方がいらっしゃればですね。
是非、この次はですね。
『堪能させ賜う其方の体』という名曲?がですね...
いや、お正月から、「我のはぁとを犬北マイケル」は...厳しいかなぁ。