いやぁ~、やっちまいました。
音楽が好きで、色々なアーティストの活動を追っかけている...つもり。
新譜が出れば喜んで聴いている...つもり。だったんだけれども。見逃していた。
SEX MACHINGUNSが新体制で初の楽曲発表ということで、『燃えろ!!ジャパメタ』をダウンロードしたろ!と思ってサイトを見てびっくり。いくつかの新曲を完全にスルーしていたことに気が付きました。
メタラーとしてあるまじき、恥ずべき行為だ...反省せねば。
ん?The graveとな...grave(お墓)からゾンビのように手を伸ばしているジャケなのかな?メタルにとってgraveは良く使われるネタだ。
さてさて...どんな曲か...は...はぁ!?こりゃ間違いなくANCHANGの犯行だわ。
SEX MACHINEGUNSのお送りするThe grave。これぞ正にマシンガンズ節。彼らにしか出来ないメタル。さぁ、みんなも私の様に良い意味で裏切られて欲しい!
あまりの衝撃に少し調べてみると、なるほど、これはとある劇中に使われた?楽曲なのですね。その作品はふんわりとしか知らなかったけれども、確かに世界観とマッチング。納得の仕上がりとなっております。
さて、メタル界隈でGraveという単語は本当に良く出て来る。
ジャケ写(と言って良いのか?アートワークと言った方が正確?)にあるように、時にはお墓からゾンビ等を連想して、化け物チックというか、おどろおどろしいモチーフとして。時にはお墓を人生の行きつく先と見立てて、モチーフとしたり。
この楽曲も然り。リンクからオープニングを聴いてみて欲しい。
闇の奥から何かが迫って来るようなイントロ。爆裂のメタルサウンド。ANCHANGのシャウト一閃。そしてテンポを落として、しっかりと頭を振りたくなる大きなノリに展開され、「The grave」というモチーフを表現していく。
来た来た来ましたよ、超絶ヘヴィメタルが始まるぞ!という期待感が膨らまずにはいられない。
そして0:25あたりで...ん?あれ?えぇ!?
はい、SEX MACHINEGUNSワールドの始まり始まり~。
そもそも、突然放たれるパワーワード、ジ〇イとバ〇ア。いや、伏字にする必要なんてこれっぽっちも無いとは思うんだけどさぁ。昨今のコンプライアンス地獄の世の中。だ、大丈夫なんか?と勝手にびびってしまう自分が居る。
いわゆるブラックジョークというか、きみまろパターンというか。老後に待ち受ける様々な心配事等がコミカルに歌われているんだけれども。こういう内容を真面目に唄う歌って、中々ないですよねぇ。思い当たるのは樋口了一の「手紙」とか?あれはちょっとまた違うか?
年老いた夫婦の問題、っていうのは本当に人それぞれというか、本人達にしか解らないことなんだろうけれども。「老後」と言えるほどまでに生きることが出来たこと、その時までパートナーもまた存在していること、っていうのは紛れもなく幸せなことだと思うんだけどなぁ。もちろん、そうは言いきれない現実もまた、あるとして。
さてさて、本題はこの楽曲。
SEX MACHINEGUNSワールドとは何か?
コミカルな世界観?
振り切った歌詞?
いや、その裏で炸裂するどちゃくそ爆裂ド正統派ヘヴィメタルよ!
確かに歌詞はコミカルだ。世界観もまぁ、くすっと笑うのが正解だろう。けれどその音はどうよ?
ヘヴィな部分のパワーはさすがの一言。重量感たっぷりで疾走したかと思えば、拳を振り上げて大合唱しながらヘドバン不可避のまごうことなきヘヴィメタル。
そしてANCHANGの必殺超高速ギターソロ。激しさとカッコ良さの中にも、楽曲のニュアンスに沿った一抹の爽やかささえ感じさせる。
このほのかに薫る雰囲気はなんだ?...澄んだ青空、吹き抜ける風...
あぁ!青雲だ!
青雲のコマーシャル、この曲使ったらどうだろうか?結構マジでそう思う。