春ですねぇ。春といえは憂鬱(私にとってはそうなんです)。もう少し多感な時期は特に、もうあれやこれやが頭の中を支配して、どうにもこうにもやり場のない想いに溢れてしまうことが有りました。
ふとそんな昔のことを思い出していたら、ふとこの曲も思い出して聴いてみると、当時のことがぼんやりと浮かんで来るかのよう。
不思議と、真夜中に散歩する時にぴったり心に寄り添ってくれる感じなんですよ。
サカナクションの『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』ざわついてしまう心に相性が良いのか、この曲を聴くからざわつくのか。
バッハの旋律を聴いたせいだと思っていた私の心は、その実は『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』を聴いたせいで(ry
闇落ちした心を持つド陰キャな私。冒頭のようにやり場のない心を抱えてしまった時は真夜中の散歩へと出かけて行くのでした。
あ、都会じゃないですよ?クソド田舎なので、ただの不審者状態なんですが...
誰にも会わず、何を見るでもなく。ただひたすらに歩く自分とイヤホンから鳴り響く音の中で、どうにもならない、どうでも良い自我を転がして行く時間。今思えば、ひたすらに自我を転がして持て余していたあの時間は、とても贅沢だったんでしょう。忙しく仕事してたら、自我を持て余す間もなく体が眠りに落ちますからねぇ。
そんな『夜』や『歩く』ことにぴたっとはまるこの感じはなんなんでしょうね。イントロから響くビートというか、リズムというか。これが何となく「歩くテンポ」にシンクロするんだろうか。
小気味良い雰囲気と展開していく晴れやかな音が、まるで肩で風を切ってあるくかのような、ちょっとした爽快感を程よく演出してくれるのかも知れません。
電子音を巧みに利用した独特の雰囲気、つかみどころのない、けれども言葉自体は非常にストレートな言語で構成された歌詞。これぞサカナクション!と言わんばかりの不思議な世界を身に纏えば、クソド陰キャの不審者全開真夜中の徘徊事案もシャレオツなミッドナイトウォーキングにクラスチェンジってなもんですよ。
とはいえ、音楽を聴きながらの真夜中の散歩というのはあまり表立ってお勧めは出来ないですかね。
音楽を聴いていると交通事故の恐れがある?いやいや、車なんて通らんよ。
不審者に襲われる危険性がある?いやいや、そもそもヒューマンが歩いてないよ。
野生動物とかそういう類がね、危ないですから。イノシシとかね、居るからさ。