普段、ゲーム実況をよく見ている私。ドラゴンボールのゲーム実況を目にしたのをきっかけに、ドラゴンボールを見返し、あらためて咀嚼。そこで痛感したんですよ、あ、私はドラゴンボールの「凄さ」を全然解っていなかったんだな、と。
私は正にドラゴンボール世代。
連載もリアルタイムで読みました。
アニメや映画、ゲームだってしっかりと楽しみました。
あちこちで「かめはめ波の練習」をしている世代でしたし、多感な時期だからこそ熱中度合いも高く楽しめていた...という側面もあったとは思うのですが。
いやホント、凄いんですね、ドラゴンボール。
今ではまるで教科書のようになった数々の展開。
飛んでド派手格闘。ひとから放たれる極太光線。強さのインフレ。修行パート。強さの数値化。ボスキャラの複数形態。〇〇編的な中規模の思い切った場面転換。ヒーローは遅れてやってくる。
別にドラゴンボールが始祖ではなかったよ、以前からそういう作品はあったよ、なんてお話も耳にしますが、私のような一般人にまで広めたのは、間違いなくドラゴンボールの力だと思うんです。
そうした要素と、どこまでもアツい展開。とにかく「すげぇ!」「アチィ!」という反面、どこか大味な印象と言いますか、ド定番展開と自分の中で勝手に定義していたと言いますか。
大人になり、冷静に見返し、物語の細部まで目が届くようになると...あらためて驚いたわけです。
兎にも角にも漫画の鬼テク。「絵」ではなく「漫画」が凄まじい。ドラゴンボールで育ってしまったから、これが標準と思って漫画に触れてしまっていましたが...あらためて見るとホントに凄いっすね。静止画でも動画でもない、漫画。
しっかりとした悪役。悪役なりの悲しい過去もなし、常軌を逸した狂気を与えるわけでもなしに。悪役として、しっかりとキャラ立ちさせて、悪役としてめちゃくちゃ魅力的に描かれていることの凄まじさ。
解った上で見るとぐっと来る、こまかな人間模様。バトルバトルの物語の合間にチラ見せする小さな仕草や言葉で、人間性や物語感がバッチリと仕込まれている感じ。思い返してみると、名言や名シーンの宝庫でもありますよね。
そして、あの「アツさ」を構築するための数々の細かな仕掛け。
すごい奴とすごい奴がタイマン決めて勝つ。という構図ではあるのだけれど、通して見るとそんな単純な展開はほとんどなく。主役が自身の力だけで何かをやり遂げた場面なんて、ほとんどないんじゃなかろうか?
苦戦があって、仲間との協力があって、サポートやアシストがあって。ちゃんとみんなの力で成し遂げる。それこそ連載の最期の局面なんて...もうたまらんよね。
「倒す」「やっつける」「命を奪う」という方向とは少し違う、「成し遂げる」に近い感情を与えてくれる展開も相まって。
つまり。中年が週末に酒を飲みながら、ドラゴンボールを見て大号泣したのです。
恐ろしいほどの激熱。胸熱。
ニクイほどにカッコいいキャラクター達。
行けぇ!悟空ぅ~!と満場一致に高まる想い。
正にエンタメによるデトックスを経て、目が覚めるのは三連休の朝...最高かよ。
今回は何の予定もない、寂しい三連休ではありますが、私も頑張るぞ~。