ふと気が付けば四月も二週目を迎えました。区切り良く三月末で退職し、健康保険やら国民年金、雇用保険やらの手続きも行いながら迎えた二週間目。嫌が応にも色々な実感が湧いて来ます。
今後を見据えた計画もあり、愚直に進めているとは言え、まだまだ自分のステータスは中年になって職を辞した愚かな馬鹿者。精神的なダメージがないはずもなく。やっぱり不安のようなものが心の奥底でくすぶり続けています。
心を癒し、前向きにさせてくれるような音楽は、いつでも必要とされるということ。
Youやっちまいなよ、と頑張る人の背中をぶっ叩かせたら世界一。東京ゲゲゲイの名曲Heartの力を借りましょう。優しく背中をさすってもらいたい日だってありますが、自分自身もしっかりと歩んでいる自覚がある時は、ぶっ叩かれて痛いくらいがちょうど良いってなもんです。
優れたエンタメの何が凄いって、『よく解らないけど何かスゴイ!』と思わせてくれるところだと思うのです。ダンスの界隈に詳しくなくても。こうしたジャンルの音楽に明るくなくても。東京ゲゲゲイという存在を知らなくても。細かい理屈抜きに、しっかりと楽しませてくれる。
とにかくMVを再生してみて欲しいんですよ。
ね?よく解らないけど、何かスゴイでしょ?圧倒的な迫力、あるでしょう?
まずは歌い手、マイキーのラスボス感よ。見た目としてのカッコ良さや迫力、歌い手としての歌唱の説得力。マイキーを中心に四人のメンバーが華を添えて行くスタイルは、まるでラスボスと四天王のように、迫力もマシマシになります。
アップテンポな楽曲に併せて気分よく眺めていれば、黒→白への大胆なモードチェンジ。スタートからの雰囲気とはまた方向性の違った迫力を見せ付けてくれます。
そうかと思えば、楽曲の幕間ではゲスト参加しているreolがいよいよ前面に登場。こちらはこちらでカリスマの塊みたいなゲストが、あれだけ存在感を独り占めしていたマイキーから一瞬で主導権を奪い去って行く。
龍虎対決と言うか、もうそれぞれが大好きな方にとっては鼻血流血もののご褒美タイムではないでしょうか。とにかくジェットコースターのようにエンタメを喰らわされた我々は、「何かすげぇな!」と満足させられるわけです。
こうして気持ちの良いエンタメに満足した我々に、さらっと歌詞のバフ効果も付与してくれる巧妙さ。
シンプルな言葉のチョイス。
男性的な力強さの要素は言葉に説得力を持たせてくれるし。
女性的な柔らかさの要素は言葉に優しさを添えてくれる。
血まみれで、泥まみれで、ボロボロでも。ひたむきなHeartで真っすぐに生きる。
言葉としては何度も言われて来た、ありきたりの物なのかもしれないけれど。この極上のエンタメに載せられたからには、すっと心に直接吸収されていくのです。
大丈夫。不安があっても、辛くても大丈夫。中年になったからこそ、ひたむきに進んで参りましょう。