ウォークマンからランダム再生で流れる音楽に「あっ」と声が出てしまう瞬間。
さすがに今まで聴いてきた全ての楽曲を入れておくことは出来ないけれど、たまたまメモリの隅に残っていた、懐かしの音楽が掛かった時の嬉しいサプライズ。
まずは音楽の良さに舌鼓を打ち、昔懐かしのあの頃を思い出しながら、何度も何度も聴き返してしまいました。
自分的にはLUNA SEAで№1の楽曲。
LUNA SEAのTonight。ある意味でLUNA SEAらしからぬ、このシンプルな疾走感の気持ち良さがたまらないんですよ。えぇ。
皆さん「ウォークマン」という言葉を聞いて、どんな形状を連想するでしょうか?
近年で言えば、デジタルに音楽を楽しめる端末なんだけれども、我々の世代としてはちょっとした辞書くらいのサイズ感、カチャッと開けるとそこからはカセットテープが!
自分の好きな音楽を歩きながら聴ける!どこでも聴ける!一大革命でした。
かつてのモデルを「模した」こんな40周年記念モデルもあったのか!?欲しい...
なつかしさっていうのは何とも言えない調味料ですよね。良い事も、悪い事も、なつかしいというソースを掛けてしまうと、途端に味わい深くなってしまう。
音楽も同じで、楽曲や音そのものだけに着目すれば、昔の音楽も今の音楽も等しく受信出来るはずなんだけど、どうしたって自分というプレイヤーで再生することで、なつかしさという音響効果が付いてしまう。
LUNA SEAのTonight。懐かしいよねぇ。LUNA SEAの曲と言えば?というと、一般的にはもっと有名な、ファンの多い曲があると思うんだけれども。自分の中ではTonight一択。
当時の自分はメタルが大好物な若さ溢れる好みを持っていたから、とにかく疾走して欲しい!かっこ良くあって欲しい!という想いと見事にガッチしたのがこの曲。
この頃のLUNA SEAは比較的ミドルテンポの曲が多かったこともあって、Tonightを聴いた時には大興奮。疾走感が重視された、比較的軽めに仕上げられた音。ドラムプレイもタタタっ...という転がるように走り出すような雰囲気。
この頃はドラムを楽しんでいたので、聴き取りやすくシンプルに、けれど楽曲にマッチしてカッコ良いこのドラムを何度も何度も真似していたものです。
時折挟まれる、ズンタン ズンタン ズンタタ ズンタンの「タタ」。シンプルに仕上げられた疾走系楽曲に、たったこれだけで劇的に味付けされることに膝を叩き。ラストの裏から表に切り替わる展開は、疾走系のラストをもう一押しする疾走感を教科書通りに演出し、もうヨダレが止まらなかったあの頃。
アホみたいに下手くそに、けれども楽しくドラムを叩いていたあの頃。
すぐ想い出に浸ってしまうのは、中年の悪いところではある。
けれども、いつでもどこでも「なつかしさ」のソースを何にでもかけられるというのは、ある種の特権でもあるよねぇ...なんて想いながら、世界のあれやこれに秘伝のソースをかけて味わっていく日々。
しかし、Tonightという言葉を聴くと、トゥナイト2が真っ先に頭に浮かんでしまうのは...時代とは言え、悲しいねぇ。