ギャップ萌え。
家では頼りなさげなダラダラお父さんが、仕事はエース級の活躍だったり。
凄い頼りがいのある先輩が、ふと可愛い姿を見せたり。
ツンツンしているキャラがデレる瞬間の必殺のツンデレだったり。
人はギャップに遭遇した瞬間に、大きく心を動かされるもの。
いつもみんなが楽しくなるようなスーパーポップな音楽を奏でていた人が、ふとガチめな音色を放った瞬間に、背筋に戦慄が走る瞬間。
そう...これは言うなればギャップ燃え！
昇竜拳が出ない、でおなじみのザ・リーサルウェポンズのサイボーグメカニンジャ。ガチめなカッコ良さに仕上がっておりますよ。
近年は、音楽を表現する場所としてYouTubeはとても一般的になりましたね。
かつて、ラジオで流れて来る音楽、テレビから流れて来る音楽と遭遇していたような感覚と同じように。YouTubeのおすすめや自動再生中に、さらっと流れ始める音楽に素敵な出会いが待っている、ということが多いこと多い事。
YouTubeは映像とセットで表現出来るという点も相まって、ガチっとはまればインパクトは抜群。
このザ・リーサルウェポンズも、昔々のLAからタイムスリップして来たようなサイボーグジョー、レトロなゲーム画面から飛び出して来たようなアイキッド。そんな二人がいつも楽しく、しっかりと芯の通ったとてもキャッチーな音楽で楽しませてくれる。
数十年、色々な人達を見ていると自然と解る。この出で立ち、コミックソングの表層の奥に垣間見える必殺の音楽センス、MVからも垣間見える視覚的な演出の秀逸さ。露出の少ないアイキッドの方がプロデューサー、ブレインであるという解りやすい立ち位置。
ははぁん...このアイキッド...ガチ勢だな。センスとスキルがえぐめな変態や。
来てるTシャツとかからも、メタルも行ける口なのは明らか。そんなアイキッドがちょっとチラ見せして来たガチ音に、まんまとKOされたのです。
さぁこのサイボーグメカニンジャ。YouTubeで聴けるので是非聞いていただきたい。しっかりと大き目のボリュームでね。
どうですか？イントロの時点で鼻血が出るでしょう？え、鼻血なんて出ない？出ない人は出るまで聴いてから次に進んでください。
低音でグリグリ攻めつつ、ズン、ズンとカウントのように刻むキック。シンセのボルテージをMAXに上げたところで放たれる必殺メインリフ。
いやもう...なに...この...好き。
終始繰り返される低音グリグリのビートが全編を支配し、サウンドは派手になり過ぎず心地よい浮遊感をキープ。MVの中でも梵字のライトが当てられたり、比較的解りやすい「サイボーグ」のイメージだけでなく「ニンジャ」のイメージもしっかりと表現されている。
オープニングのゆっくりと刀を抜いていく姿も、解りやすくニンジャ要素を演出しているように見せかけて、じっくりとボルテージを上げていく「音」とリンクする仕掛けになっていたり、抜け目がない。
音についてもシンセの使い方が抜群に巧み。バックで流れる和音に意識を向ければ、実にエモくて感動的なサウンドが流れていることに気が付く。
抑揚を抑えた近未来感を感じさせる構成ではありつつも、あちらこちらに「音の盛り上がり」を仕込むことで、安易なテクノ感では終わらない、旨味たっぷりの仕上がり。
そしてなにより、「サイボーグメカニンジャ」という語呂の良さよ。
サビの「サーイボーグ、メーカニンジャー♬」の響きの良さ、心地良さったらない。頭の中をいつまでも駆け回るこのフレーズ。とにかく居心地の良いサウンド。
「うわーこの曲すげー、サイコー」というはまり方ではなく、「あーなんか良いな」「もう一回聴きたいな」「また聴きたいな...」という流れで、気付けば沼にハマっているという恐ろしさ。
本当にザ・リーサルウェポンズは中毒性が高いので、用法・用量にご注意ください。
私は既に末期の中毒におかされております故、スーパーに買い物に行くたびに、「はーんがーくータイムセールゥ！」と心の中で歌っております。
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