普通になりたい。
小さい頃からずっと思っていました。
みんなのあの輪の中に入りたい。みんなと同じになりたい。
でも、なれない。
「あっち側」へ行きたい、と思いながら、「こっち側」から眺めるだけの日々。
同じ想いを感じている方はいらっしゃいませんか？
今夜はこの曲を聴いてみよう。
天才？カリスマ？今の私には適切に表現する語彙力がない。
とにかくヤバい存在、MIKEY率いる東京ゲゲゲイのOutsider。
「あっち側」に行けない「こっち側」の方が実はすげぇんじゃね？
だってMIKEYが居るのは自分と同じで「あっち側」じゃないんだぜ？勝ったな...
と思わせてくれること間違いなし。
訳が分からないと思いますが、是非聴いて、見て、噛み締めてみて欲しい。
まず、このMVを見てもらえれば解るはず。
なんかすげー。かっけー。心地いい。ものすごく癖になる。
これで終わっても十分に味わい深い、エンタメとして非常にレベルが高いんです。
なんか面白かったなー、こんな人たちも居るんだなー、と感じた方はそれでも十分okなのですが、せっかくなのでもう少しお付き合いいただきたい。
ぱっと見るだけでは、飛び道具的な、特異性に目が行きがちになってしまうけれど。
ヘヴィメタルでも何度も触れた、「ぱっと見おふざけっぽくやってる人たちの音楽は実はガチガチのガチ」の法則がここでも発動します。
まず、東京ゲゲゲイというのはダンスユニットらしい。
私は正直、ダンスがよく解らない。ダンスの良さを知らない。ダンスパフォーマンスを見てテンションが上がったりはしない。
そんなド素人の自分でも、見ると感じる「MIKEYという人のダンスのやばさ」。
幾つかYouTubeを見て、同じ振りで違う人が踊ったりしていると特に解りやすい。なんというか、表現力がレベチ、というか別次元。
陳腐な素人意見として、天才、とかカリスマ、みたいな言葉が自然と浮かぶ。そして、今更だけども「ゲイ」というキーワード。
冒頭から普通になりたい、とか何とか言ってみたものの、このMIKEYという人は、普通じゃないという度合いが我々とはレベチ、というか別次元ということ。
「普通」ではないことへの想いや障壁、苦労、何を取っても自分のような雑魚とは全く違うものを見て来たことだろうと思う。
ここを踏まえて、MVや歌詞の世界に少しひたって行きたい。
もう全編通してメッセージをビンビン感じてしまうんだけれども、敢えて解りやすいところに着目するならば、
普通が良いなって2000万回くらい思ってきたの
でもそっちはもっと退屈
これよ、これ。
これだけの人でも「普通が良い」って何度も思うし、きっと苦しんでいる。でも、「普通」は退屈だろ？と。
「普通になりたい」「マジョリティに混ざりたい」「あっち側に行きたい」自分のこの気持ちは本心だと思っている。
それでも、あっち側に行けないのはなぜ？行けないと同時に、行きたく無いのでは？
だって、あっちはつまんなそうなんだもん。だから自分はこっちに居るわ。
これが言えた瞬間、マジで世界が変わる。諦めとは違う、覚悟と決意。
そして個人的に「それな」感が半端なかったのが
頼んだ覚えもないのになんだか勝手にゼッケンつけられてー
解るわぁ。こちとら何かの選手権に参加を表明したわけでもないし、試合にエントリーもしていないのよ。
採点お願いしまーす、なんて言ってないし、世間一般の社会生活の一員として参加させてくださーい、とも言ってない。
気付けば物差しを当てられて。〇とか×とか言われて。
挙句の果てにはもっと協調性を持ちましょう？知らねぇわ。
My name is lonely
そうよわたしはアウトサイダー
文句あんのか？こちとら自分の居場所でしっかり立って、生きてやるわ！
しかし...やっぱりハマんないわ。と言いながら机の引き出しにぴったりハマって登場するMIKEY。
この世界はどこまでも広く、多様に出来ているっぽい。
どんな人も、自分でさえも、すっぽり「ハマる場所」がどうやらどこかにあるらしい。
MIKEYという「普通ではない」存在が圧倒的な表現を繰り出す「場所」があるように。
誰にでも、そこに立って、世界の一部としてすっぽりハマる、べスポジがある。
と教えてくれてるのかなー。それともただの引き出しフェチなのかなー。
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