暑いっすね。今年の夏は本当に暑い。
こうも暑いと、ハードロックの一つでも摂取しないと命すら危うくなるよね?
ハードロックと言えば、SHIAM SHADE、というバンドを知っていますでしょうか?
日本では比較的珍しい、超正統派のハードロックバンド...なのだが、一定の年齢層、時代を生きた人達の中には、
ぽっと出で売れて、テレビに出て、なんとなく消えていったチャラチャラした一発屋。
みたいなひどい誤解を、知らず知らずの内にしている方も多いのではないだろうか?
そんな方は、今日を境にあらためていただきたい。
SHIAM SHADEはまっすぐに、硬派に、全力ロックを貫いたロックスターである、と。
その中でもこのDREAMLESS WORLDは、どちらかというと「売れる前」の曲ではあるけれど、自分の中ではSIAM SHADEの楽曲の中でも1~2を争う名曲なのです。
日本の音楽シーンはどうも「タレント性」に重きを置いた構成になっている。
若手ヴィジュアル系の新星、的なレッテルを勝手に貼られ、世間からの黄色い歓声を浴びせられたかと思えばぽい捨てされる、なんて場面をよく目にしていた。
SIAM SHADEも、「世間一般の浅い目線では」この一途を辿らされたように見えた。けれど冒頭でも述べた通り。
違うんすよ。この人達はゴリッゴリのハードロッカーなんすよ。
DREAMLESS WORLDのイントロを聴けば一目瞭然。
叩きつけるようなリズム隊。緩急を付けつつも炸裂するギターサウンド。はいこれ、ド直球のハードロックですわ。
ヴォーカルのハイトーンヴォイスも相まって、キャッチーさがありながら骨太サウンドで繰り出される楽曲は、HR/HM好きならば琴線に触れまくること間違いなし。
曲の全編を通して随所に美味しいところが散りばめられており、どこもかしこもカッコいい。
サビだけキャッチーならそれで良い、なんて姿勢は一切無し。待ってましたのギターソロもたっぷり聴かせてくれる。
どこをどう聞いても、J-POPではなくHR/HMなんですわ。
バンド活動を重ねる中で「SIAM SHADE」という音楽が出来上がっていき、バンド活動後半の楽曲も間違いなく名曲揃い。
その上で、2枚目のアルバムのオープニングであるこの曲は、正に初期衝動の塊。
多くの人に届けるために洗練された音も良いんだけれど、むしろアーティストの個性が詰まった初期の頃の音の方が旨味も大きいというもの。
プロセスチーズとナチュラルチーズ。みたいな。
万人が食べやすいプロセスチーズも良いし、好き嫌いが分かれる臭みのあるチーズの方が旨味自体は奥深い。みたいな。違うか?
そんなわけで、HR/HM好きも、ヴィジュアル系好きも、いやもう人類全員、今一度SIAM SHADEの魅力に溺れてみて欲しい。
熱すぎる夏の夜こそ、熱すぎるハードロックで乗り越えよう。