先日のフジロック。涼しい部屋からYoutubeで見られるという幸せ。
そんな幸せにひたりながら、出会ってしまった。
こういうバンドも居るのかぁ、という情報からではなく、突然にパフォーマンスと音とエンカウントするこの衝撃。
こういうのがあるから、音楽ってぇのは面白いですよねぇ。
こんな衝撃の出会いをしたからには、書かねばならない。
真芯にあるのは大地を揺るがすような極太ヘヴィメタル。
彼方に吹くは大いなるインドの風。
唯一無二の要素を確かな技術で構築したスーパーサウンド。
どの曲の紹介にしようかと悩みつつ、本日はこちら。BloodywoodのAaj。
この得難き出会いをそのまま、偽りなくお届けしたい。
なんとなく、フジロックを見てたんですよ。YouTubeでね。
元々彼らのことは全く知らず。こちらのYouTubeの視聴環境的にあまり音質もよくなかったので、最初の印象は「面白いなー」というもの。
メタル、ラップにオリエンタルな民族楽器のような音色が組み合わさる独特なスタイル。そしてパフォーマンス、プレイスタイルが見た目としても実にカッコ良かった。
フジロックのアクトを見終え、何やら湧き上がる興奮を胸にYouTubeでMVを見てみることに。そして感じた、
あ...この人達、やばいぞ。
そしてYouTubeはすぐに閉じた。中途半端に情報を入れてしまうのが怖かった。
この人達とは、最高音質の爆音で出会いたい。
即CDを購入。手元に届くまでのワクワク感と来たらなかった。良い歳になって来ると、何かに対してワクワクするという場面は本当に少なくて。そしてそれが「未知なるもの」へのワクワクと来た日には...
そして届いたCDを、自分の持てる最高の環境で聴いたところ、見事に一発KOされたのでした。
始めは、アジアの楽器も織り交ぜた、ある意味で飛び道具的な、変化球路線を狙ったバンドなのかな、なんて失礼なことを思っておりました。
実際に聴くと、まぁ思い違いも甚だしいこと。
芯にあるメタルが「ぶってぇ」...
音はどこまでもヘヴィに、音圧の中央に鎮座するのは極太のギターサウンド。
変わった楽器を取り入れたイロモノバンドなんかではなく、ゴリッゴリのメタルの礎に「ここしかない」と言わんばかりの練り上げられたバランスで、絶妙にアジアテイストが積み上げられた奇跡の音像。
例えるならば、シンフォニックメタルから北欧の壮大な山々が、雪に覆われた極北の大地が連想されるように。
Bloody woodからは東南アジアの広大な緑、青々とした草むらが広がる丘、熱い日差しとそよぐ風とが連想される。
仮にこうしたアジアテイストが無かったとしても、十二分にメタルとしてクオリティの高い楽曲。ここにアジアテイストが絶妙に加わることで、全く別次元の仕上がりになっている。
その芯にあるメタルは、大陸の大地を揺るがすようなとてつもない力強さを持ち
ひとたび笛の音が響けばその身は大空を軽やかに舞うかの如く
重いのに軽やかで。
激しいのに優しくて。
これまでに体感したことのない、正に新世界の体験。
ぜひ音源を購入して、高音質環境で、爆音で聴いて欲しい！
音そのもの以外にも魅力が盛り沢山。
中心メンバーでもあるギタリストの方。笛のような楽器を吹く姿も凛々しいものの、そもそもギタープレイが超絶カッコいい。
7弦ギターをかき鳴らす姿は正統派のカッコ良さがあるし、プレイスタイルも良い意味で癖があってクール。そして衣装もメタクソカッコ良くなっすか？
ラップをぶちかます姿は、スキンヘッド+逞しく弾む大胸筋。うん、至高。
ヴォーカルも雰囲気バリバリで表現力も半端ない。ていうかメチャクチャうめぇ。
こんなにも色んな要素が大渋滞して個性的なのに、楽曲としてしっかりと一つの形にまとまっている。
そりゃあ、フジロックでのパフォーマンスも超絶カッコいいわけですよ。
そしてちょっと調べてみると、前職は...企業弁護士だと！？
そんでエンターテイメント会社のタレントマネージャーだって？
エリートですやん。
そして楽曲に込められたメッセージ。
社会活動/慈善活動を支援するという姿勢。
色々な方面への寄付等々。
YouTubeのMVの後にちょっと自然体でコメントしている場面があるけども、超優しく和やかな笑顔からにじみ出る人間性(絶対超絶良い人達)。
なんだ君ら、漫画の世界から飛び出したスターか？
CDを手に入れて以降、彼らの曲が頭の中でヘビロテしている。
力強いサウンドと、風のような笛の音。ゴリゴリのメタルとラップ。
さぁ、あなたも是非音源を手に取って、インドの大いなる力に抱かれよう。
- provided courtesy of iTunes
