ロックと言えば、メタルと言えば、ギターサウンドは欠かせない。
やっぱギターが主役だよね。ギターがないとロックじゃないよね。まったくもって異論はありません。ギターこそ至高。
けれど、キーボードだって侮ることなかれ。キーボードなんて、シンフォニックメタル用のスパイスくらいでしょ?なんて認識で居ると、ヤケドしちゃうよ?
終始暴れ回るキーボードがメタルサウンドを牽引する!
シンフォニックメタルといえばこの人!Nightwishのお送りするCrownless。美しくも激しいキーボードサウンドに酔いしれよう。
この曲、キーボードの音がとってもカッコいいんです!是非聴いてみてね!解散!
はい、残った物好きさん達だけに好き勝手にしゃべりますよー。
まず圧巻なのはオープニング。この曲を終始牽引することになるキーボードリフで始まる展開。
一般的な楽曲では、キーボードはどちらかというとギターやベースがカバーしきれない音域で輝く物だけれど、この曲はスタートからギターとのユニゾンと来たもんだ。
個人的に、元々ギターのために作られた音にいたずらにキーボード音を足すのは大嫌いなんだけれど(ライブサポータで入るキーボード担当がアレンジでやりがち)、元々がユニゾンするために作られた音なんだから、そりゃあもうカッコいいわけ。
開幕から聴かせてくれるこのキーボードリフを軸にして、この楽曲の至るところでキーボードが縦横無尽に暴れ回り、むしろギターがサポートに入るような構成になっている。
ちゃんとギターサウンドでメタルする部分もあって、キーボードでお腹いっぱいになり過ぎるのも避ける作りになっている。
キーボードが居る曲のメインディッシュは、何と言ってもソロパートでのバトル。
時にはキーボードが主導権を握り、時にはギターが台頭し、俺が俺がのバトルを繰り広げた後に、結局二つの音が混然一体となって放たれる王道展開。
ホントにこの展開はたまらなく好き。ライブなんかでやられると、特に映えるよね。お互いのアドリブなんかも差し込まれて。
龍虎対決!みたいに気を取られていると、それぞれがどんな展開になってもしっかり支えるリズム隊も渋かったりして。
くぅ~、Live行きてぇなぁ。
タイトルのCrownless。無冠の帝王、の無冠とか、そういった意味であろうか。
まだ無冠、つまり頂点立っていないと意味合いだったり、一度は王座に就いたけれど、その地位を失った状態だったり。この歌としては後者なのかな。
これだけ洗練された音を紡ぎ出しておきながら「無冠」とか、なんかずるいよねぇ。もちろん、楽曲と歌詞の意味とはまた別なんだけれども。
世の中を見渡せば、凄い人ばかり。
YouTube一つ見たって、各分野の達人のように見える人達が溢れているのに。全員がそれぞれ頂点に立って、良い意味で好き放題やっているかというと、そんなことはない。
どんなに頑張っても、上には上がいるし、油断すれば置いて行かれるし、あなたは最高!もうOKです!なんてハンコを押してくれる日なんていつまでも来やしない。
生涯現役、一生勉強。つい息が詰まってしまうのは何故なんだろうなぁ。
難しく考えすぎだよ、もっと肩の力を抜きなよ、なんて言う人ほどゴリゴリに努力してたりするもんだから、いいかげん脳内がバグってくる今日この頃。