最近、前から聴きたかった音楽を入手して聴く日々を送っていましてね。それが中々にディープな音楽で、聴いていて体力を消費するというか、色々と考えてしまうというか、そんな音楽でしてね。
良い音楽なんだけど、ちょっと疲れちゃって。聴くことで、色んな事を心に刻んで来る音楽というものがある一方で、ただひたすらにエネルギーを分け与えてくれるような音楽もある。
疲れた時にはビールと、ギョーザと、怒髪天よ。
とてつもないエネルギーをいつまでも発し続ける化け物。怒髪天がお送りするオトナノススメ。
歳を経て、大人になって、なんだか落ち着いて哀愁なんて感じ始めちゃった人にこそお勧め。いくら大人になっても、歳を取っても、小さくまとまって落ち着くなんて、百年早いのかも知れないっすよ?
もうね、曲を聴いてもらってね。ホントその通りですよ。私から言う事なんてなーんにもない。まぁ音楽は全部そうなんだけれども。
自分の時は、どうだったろうか?そして今の若い世代は、どうなんだろうか?それこそ外国の文化って、どうなんだろう?「大人の世界」というものへの気持ちの持ち方。
早く大人になりたい、なんていうこともよく聞く。大人になりたくなくて、子供のままで居たくて、なんていうこともよく聞く。
大人に騙されるな、信じるな。社会は弱肉強食で厳しいものだ。楽しいのは今の内(若い内)だけだ、とか。あんまり良い印象は持たれないものなんだろうか。
大人になればなったで、こんなはずじゃなかった!とか、あの頃は楽しかったとか。なーんかどこもかしこもネガティブネガティブ。変にポジティブな姿勢なんか見せようものなら、寒いと言われていたような気がする。自分らの世代は特にね。
そんな陰鬱とした物を、デコピン一発ですっ飛ばしてくれるのが怒髪天!そしてこの曲オトナノススメ!
大人は最高!
全然楽勝!恐れるに足らぬ!
青春続行!人生を背負って大はしゃぎ!
なんですかねぇ...この強制的ポジティブ魔法。普通、こんな真っすぐなポジティブなエネルギーを浴びせられたら、やれキレイゴトだ、やれ理想論だ、なんてアレルギー反応が起きそうなものですが...
なんですかねぇ...この圧倒的な説得力。キレイゴトとは思えない、リアリティ溢れる泥臭さ(褒め)。理想論とはかけ離れた、自身の人生から真っすぐに偽りなく発せられていると確信させられる歌声。
これは勝手な自分の好みの問題なんだけれども。こういう音楽こそ、バンドで演るからこその説得力ってものがある気がするんですよ。
プロの洗練された「音楽家」が、プロの洗練された演奏役の人達を引き連れて、必殺のメッセージを届けようとする。それもまた素敵なことではあるんだけれども。
バンドという形で、プロではあるんだけど、どこか「仲間達」みたいな雰囲気をまとってさ。俺たちはこう考えてるんだぜ!なぁ、そうだろう?って。独りではなくチームが、全力で放ってくるメッセージの破壊力。それもこんなに熱い男達が、ですよ。
そうだよなぁ...そうだよなぁ!って、思っちゃうよねぇ。
自分自身も、望んでか望まずにか、気が付けば約40年生きて来た。正に折り返し地点。後半戦がこれから始まる...といったところだろうか。
なんとなく、一部とは言え世の中も見終わった。自分自身と、世の中の限界みたいなものも見えてしまっている。それなりに生きていくためのスキルも手に入れたし、「こなす」ように生きてしまいがちな頃合い。
こんなタイミングで独りぼっちになったと思いきや、長年続けた仕事も離れようとしていて、何やら新しい生活を送ってみたい、なんて寝言をほざく中年がここに。
こんなことしそうなタイプではなかったんだけどなぁ、自分。何ともまぁ思い切ったことを考えたもので。
どうやら退屈なんてしてる暇はないらしい。後半戦、行ってみますか!