マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

チラシの裏023_TikTokの向こうで見かけた、かつて憧れた姿

そこから何が起きたってわけでは無いんだけれども、最近ちょっとした漫画みたいな出来事がありましてね。

なんとまぁ、約20年近く前のことになりますか。学生のころですよ。同級生、と言って良いのかな?ベタに「憧れの人」というのが居たんですよ。

 

クソ陰キャで社会の日陰でコソコソと生きて来た自分。それなりに努力をしつつ、能力も磨きつつ、誰にも見られない部分でしこしこと細々と生きていた自分。

対してその人は、もうジャンプ漫画の主人公かの如く。いつでも世界のど真ん中。人が集まるど真ん中に立っていた。そのくせ、お山の大将とか、集団の中での政治を上手くやるとか、そんな生き方とも無縁。

何なら多くのアンチも居ながらも、堂々と「これが自分の生きる道だ!」と言わんばかりに、自分のやりたいことを、やりたいように、全力で歩いていた。苦しみを感じないタイプではなく、きちんと苦しんで悩んで、弱いところも見せながら。

 

ある意味で隙のない、誰もが憧れるヒーロー的な存在に、憧れないやつなんていないでしょう。とはいえ、あくまでも憧れの存在で、自分との関係性は特別なものではなかった。同じチームであれこれ活動はしたし、「知り合い」として話す場面は多々あったけれども。特別な関係になることなんて、一切無かった。

 

ある日、そんな憧れの人をTikTokの中で見つけたんですよ。まぁ驚いたね。

 

個人で踊るとかそんなんじゃなくて、企業・会社のチャンネル(って呼んで良いのか?)の動画にちょい役で登場して、美味しいところを持っていく役割。動画は大分人気らしく、コメントもたくさん付いていて、盛り上がるコメントの中でも「その人」は相変わらず大人気だ。解るよ、良いよねぇ、その人。

当然本名なんか出ないし、20年近く経っているんだから、「その人が憧れの人その人ですよ」という確証なんてないんだけれども。姿、顔、キャラ、声、どれをとってもその人としか思えない。

 

もう、その人本人であると認定します。その方が人生面白いでしょう?

 

かつて青春時代に憧れた人が、20年近くの時を経た今。クソみたいな20年を生きて来た自分を尻目に、相も変わらず憧れの人だった。

そりゃあね、TilTokの動画をちょっと見たところでその人の今の何が解るんだよ?なんてことは言わずもがな。けれども、そんな細けぇことは良いんだよ。うわーなんか懐かしいな、すげぇな、あの人変わらずに頑張ってるじゃねぇか。その感動を素直に感じていれば良いんですよ。

 

そこから連絡を取り合って感動の再会!なんてことにはならないのが現実。というか、そうしないのが現実。それで良い。それが良い。

自分から積極的にそのチャンネルを見に行くようなことはしない。動画を探しに行くようなこともしない。

今までと変わらず、何にもすることがない暇な時間にTikTokをぱらぱらと眺めて、システムが勝手に選んだおすすめの中で偶然「その人」が現れ、不意に遭遇し、「お、今日も元気にやってるね」と思ってくすっと笑う。少しだけ元気を分けてもらう。あっちにも、少しでも良いことがあれば良いなぁ、なんて身勝手に願う。

 

なんともまぁ陰キャらしいムーブだこと。