音楽を聴いて、記事を書く。この生活を始めてから早くも半年以上が経過し、今では「記事を書くために音楽を聴く」という場面も大分多くなりました。
記事を書きたいがためにわざわざ音楽を聴く、ということではなくて、記事を書くことを意識しながら楽しく選曲をする、という感じですね。
あぁ、こんな曲もあったなぁ、この曲も良いなぁ、なんて。少しずつメタル沼に足を踏み入れていったパートナーにお勧めする曲を選んでいたあの頃を思い出します。パートナーをメタル沼に叩き込んだのが私であれば、そんな私をメタル沼に突き落としたのは誰であったか...?
なんて思っている時に耳に飛び込んで来た、こいつが戦犯よ!
Gamma rayのアルバムNo wolrd order。ディスクの真ん中に指が入るほどの穴があくまで、本当に呆れるほどに聴き込んだこのアルバムから、New world orderをご紹介。自分の中で「アルバム」として再生した数の多さはこのアルバムが一位かも知れません。
今になって思えば、様式美に溢れたこの曲。
先ずはスローテンポの歪んだギターの音色一本だけが響き渡り、
2回目からはハットのゆったりとしたカウントが味付け、
そこへドスン、ドスンとキックが加わり「来るぞ...来るぞ...」感を出したかと思えば、
ここぞというところでなだれ込むようにボルテージは急上昇、
全開のバンドサウンドの向こうで縦横無尽に歪ませきったギターが鳴り響く。
ヴォーカルの歌声も突き抜けるようにハイトーンで押し切り。
リズム隊がガッチリ支える中で展開されるグルタミン酸たっぷりのギターソロ。
ぐっとトーンを落としてからの、地の底から天に駆け上がるような盛り上がり。
フィニッシュムーブはいつでもスーパーシャウト。アーライ的なやーつ。
超絶あるある展開、やり尽くされた様式美。つまり最強ということ。
王道の上に王道を積み重ね、王道のソースを掛けて王道の食器で頂く、くらいのベッタベタのガチクソメタル。これが美味しくないはずもなく。
当時、CDショップで偶然の出会いを果たした後。来る日も来る日もこのアルバムを聴いていましたよ。もちろん他の曲も聴くし、色々な音楽を楽しんでいたけれども、ここぞという時にテンションを上げたい時はとにかくこれを聴く。
少しずつメタルという物に触れ、溺れていく中でも、なんだかんだでこのアルバムも一軍スタメン入りはさせていました。当時はMDでしたね。常にこのMDも持って出かけていた記憶があります。
一時期、田舎の電車で一駅分の移動を、わざわざ遠回りまでして毎日1時間以上かけて歩くという変態ムーブをかましていましてね。大学で夜遅くまで研究して、夜中12時を回りそうな頃、人っ子一人いないド田舎の田んぼや土手を、メタルを聴きながら歩いて帰る変態的な日々。
電車賃を浮かせるとか、鍛錬のためとか、色んな理由はあったけれども。音楽にひたるため、物思いにふけるための時間だった気がします。おなじみの「醤油を舐めるために刺身を食べる」理論。
あれから今に至るまで、音楽をじっくり楽しむために意味もなく長距離歩く、なんていうことをちょくちょくやらかします。頭に血が上った時、あれこれと煮詰まった時、どうしようもなくなった時。音楽を片手に、とにかく意味もなくどこかへ歩いて行く。
半日も歩けば体はへとへと。一体何を悩んでいるんだ?私のライフは0よ?となって、強制的にモヤモヤをミュートすることが出来ます。
疲れ切った体、メタルで満たされた心、あたたかいお布団に入れば...( ˘ω˘)スヤァ