マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

チラシの裏_030 Arch Enemy@Zepp DiverCity...の音楽の話

言ってまいりました...いやぁ、凄かった。

ブログなんてやってるもんだから、ここに書くことを頭の片隅に置きながらライブに参戦...と思いきや、もう開幕から頭が真っ白になってしまいましてね。

とにもかくにも、記憶が少しでも新しい内に、何よりも自分のために、書き残しておきたい。

まずはね、いつもの切腹です。私は何とも愚かな懸念を持っていました。Arch Enemyの楽曲は恐ろしくエクストリーム且つ『緻密』。ライブで楽曲を演奏する時点で神業なのだから、ライブではどんな音なんだろう...と。

超人的な技術をもって、綿密に演奏する以外に手立てはなく、まるでCD音源を完璧に再現したような、大音量のスタジオ音源が流れるような、そっち系(それはそれで凄まじい技術)のライブなのかな?なんてね。

 

そしたらね、もうね、ダニエルのドラムが開幕からうるっせぇの(大歓喜)

 

これよこれ!メタルのライブと言えばこれですよ。お行儀の良い音響?美しい旋律?いやいや、爆音こそ正義にして至高。

 

ひとたびベースが唸ればこちらの大腸をねじり切り、ひとたびツーバスが鳴り響けばこちらの肝臓を握り潰し、スネアの一撃なんてもはや蝶野のビンタですよ。リズム隊がマジもんであたおかでした。ベース音メインで響く瞬間とか、音というよりも大気の振動で迫りくる迫力がありました。

〇トラーの演説とか、迫力を出すために耳に聞こえないレベルの低音を流してた~なんて都市伝説染みた話があるけれども、効果のほどは推して知るべし。

 

というかさ、演奏のペースえぐくない?20曲くらいやっといてライブ時間は二時間を切っていたという驚き。時折、我々でも理解出来るようなやさしい英語でのMCが一瞬入るくらいで、曲間のブレイクもほんの一瞬。アンコール待ちだって、普通の楽曲間の待ち時間?くらいの感覚だった。(自分が人間椅子ペースに慣れ過ぎたのか?)

 

そこで演奏する楽曲が、メロデスよ?超絶エクストリームよ?一曲演るだけでどのくらいのエネルギーを消費するか想像もつかないのに。あのペースでの演奏を完璧にやり切り、日本どころか世界を巡り...

 

これがワールドクラスということなのか?もはや念使いのレベルの常軌の逸し方。

 

てかね、ダニエルの腕、あんなに太かったっけ?鬼マッチョですやん。

そんでシャーリーがでけぇ。めちゃくちゃでけぇ。いつも思ってたんですよ、随分ちっちゃいベース弾いてるなーって。違うの、ベースが小さいんじゃなくて、それをもってるシャーリーがおっきかったの。

 

 

そしてセットリスト。これがもうサイコーでした。え?ライブ初参戦の自分のために組んでくれたの?と思うくらいに鉄板曲の目白押し。参戦を終えて各地のセットリストを見てみたところ、細かな違いはあるようで。その中でも本当に最高のセットリストでしたわよ。

 

やっぱり一曲目はDeceiver,Deceiverでしたね。あの特徴的なイントロは、ライブのスタートを飾るのにも最適。スタジオ音源では『どこまでも転がって行くようなタムの音が心地よい』なんて思っていたイントロも、ライブで聴いたらもはや『いつ終わるとも知れない往復ビンタ』でしたね。永遠に終わって欲しくない往復ビンタね。もういつまでも叩きつけて欲しい。

 

そんで二曲目でThe world is yoursよ。二曲目よ?勝手に色々な想いをしょい込んで挑んだこのライブ。二曲目にして私のなけなしの琴線は完膚なきまでにむさぼられてしまいました。感動だとかなんだとか、言葉では表現出来ないあの衝撃(表現しろや)。

最新アルバムの必殺曲は一通りやってくれるであろうな、という前提で挑んでいたこともあり、ある意味では一番聴きたかった曲でもあった本作。二曲目の時点で中年のきったねぇ涙を流し切ったところで、早くもボーナスタイム確変突入です。あとはもう楽しむだけ。

 

しかし本当に、最新アルバムは必殺曲だらけよな。

 

大半の曲がMV化されていることからも解る通り、どの曲も完成度がえげつない。最新アルバムからの楽曲の合間にかつての必殺曲が挟み込まれたりするけれど、いわばそういう過去曲は殿堂入りの超名曲。そこに並んで対等に勝負出来る楽曲が最新アルバムに大量に入っているという事実よ。

House of mirrorsのうっとりするようなイントロとオープニングシャウトの快感。

The watcherのヒロイックなリフは抜群の高揚感を与えてくれる。

Hand shake with hellの荒ぶるギターはエクストリームの極みだし。

Sunset over the empireのベースパートは一生聴いていたいレベル。

 

その中でも一層輝きを放つ過去の必殺曲の破壊力はもう、いわずもがな。

これまた珠玉の必殺曲Blood on your handsが始まった瞬間の爆上がりの仕方は凄まじいし、サビの「リッメンバー!!」は会場が1つになる魔法の言葉。

不朽の名作Burning angelのギターソロが始まるぞ...来るぞ...来るぞ....来たぁ!というあの感じはもう、こっちはうれしょんしたいくらいよ。

 

マジでフルコースだったわー...と余韻に浸る間すらも与えてくれず、え?ここからアンコールってことなの?そういう解釈で良いの?と一瞬の静寂と照明効果に慌てる我々の耳に少しずつ聴こえて来る、Enemy withinの音色。

マジか?最高だ!嬉しい!という感情での「心の底からふるえる」瞬間。果たして人生で何度味わえるだろうか。少なくとも40年以上生きて来た自分は、ライブでしか感じたことはありません!

やったーEnemy withinも聴いちゃったよ!今日は最高の経験になったな!と思っていたら次はDead eyes see no futureを演るとか言うんですよ?もうね、2時間ずっとにやけっぱなし。中年ド陰キャが2時間もの間にやけ顔を続けるなんて、果てして人生で(ry

 

そして鉄板インストSnow boundを経て、やっぱりあのメッセージを叫んでくれましたたよ。

 

We! are! one! Nemesis!

 

会場の全てが1つになり、俺達はやれるぞ!と誓い合う。彼らは日本だけではなく、世界各地を回ってこの曲を演り、世界中で「We are one」と叫んでいるのだから。

 

もう、私と世界も1つだっていう解釈で良いですよね?はい、そういうことで。

 

そしてライブを締めくくるのはやっぱりこれ、Fields of desolationのアウトロ。この鉄板構成が最高の大団円を演出してくれたところで、最高の宴はお開きになりました。

 

 

色々あったけど、生きてて良かった。この先の人生で、こんな素晴らしい瞬間を体験できる可能性が1ミリでもあるのなら、とりあえず生きとかないと勿体ないわ。

割といつ終わっても良いやと重いがちなここから先。どうせいつか終わるなら、ひとつでも多くのライブを浴びてからにしよう。うん、そうしよう。