誤算でした。完全に誤算。
昨日の記事にありがたいことにコメントを頂きまして。その中でエレカシの『to you』がふと聴きたくなったのです。
会社員としてもう一度仕事を始め、久しぶりの「週末」を迎えようとしている今。
新しい仕事。過去の仕事。
これからのこと。あの頃のこと。
手に入るもの。あきらめるしかないもの。
希望にも絶望にも似た、何とも不思議なざらりとした感触の心持ちである今。
この『to you』で歌われる必殺のフレーズは『揺れる想い引きずり回して進め!』という、新しい一歩を歩み始めた今の私にぴったりの曲。
しかし、帰りの車の中でオーディオが「エレカシフォルダ」からランダムで選び取った曲は、この『彼女は買い物の帰り道』でした。
私の中でこの曲は今は亡きパートナーのテーマソングだったのでした。
心のざらりとした感触は一斉に雪崩を起こし、私の涙腺をいとも簡単に崩壊させ、放心状態となった心と共に、今PCに向かっているところです。
いやホントに、良い曲なんですよ。
正にこのMVのよう。日常のふとした一幕。買い物の帰り道に、ふと立ち止まって想いを馳せる。
ギターのクリーンな音色と、少し肌寒いくらいの心地よい風が吹き抜けて行くような、何とも絶妙な光景が目に浮かびます。
そんなほっこりした時間を歌ったものか...と思いきや、その内容はやはりエレカシ。爽やかさの裏には少し湿り気のある、質量感のある「想い」が加わって行きます。
やや「物憂げ」さもまといながら、あくまでも音と広がる世界は綺麗なまま。〇とも×とも違う、あるがままの中で今日も生きて行く。私の大好物なテーマが、この曲でも描かれているのです。
そして、楽曲の中間部ではぐっと雰囲気を変えるパートが展開されます。この部分、ライブではストリングスチームの活躍も相まって、一見すると華やかな楽曲にとてつもない迫力を添えてくれます。
エレカシは、ライブを見なければ始まりません。
エレカシは、ライブを見なければ始まりません。
大事なことなので二回言わせていただきました。
仕事を頑張っていたあの頃。
帰りの車の中でこの曲が掛かると、静かで柔らかな幸せに包まれたものです。
あ~、今頃はホントに買い物してたりして。
ごはん作ったりしてたりして。
早く帰ろう。帰れば、幸せが待っているんだから。
そんな幸せが消えてしまってから早2年。少し落ち着いて来たからこそ、しれっと現実味を帯びた昔の夢を見ることも増えて来ました。
極々自然に、あの頃の夢を見る。
今目の前には居ないけれど、もしかしたら?ワンチャン、どこかに居たりして。
どこかで買い物なんか、していたりして。
夢から覚めたコンマ2秒ほどは、本気でそんな思考が巡って居たりするのです。
今頃何してるかな~なんて。
あの頃のような幸せな妄想をしたって、許されるのではないだろうか?
せめて、この曲が鳴り響いているこの時くらいは...さ。
帰りの車中で、感極まりはしたけれど。今のこの気持ちは、何とも不思議。
まるでこの曲のように、静かで、穏やかで、時に激しくて。いやはや、良い曲ですわ。