マイツの小部屋

陰キャのための音楽ライフ

【THE冠_帰ってきたヘビーメタル】ニッポンのヘビーメタル、ここに在り

やって来ましたお正月。

新年を迎えるにあたって必要な物は、ささやかなご馳走、良いお酒、そして良い音楽。

そう!メタル!

というわけで、新年の幕開けに相応しいヘビーメタルを聴いて行きましょう。

 

歳を重ねて行けば、「わーい!お正月~!」と底抜けに喜んでばかりはいられないのが現実というものです。お正月という特別なイベントの最中にあっても、不安や心配、差し迫る現実、この先に闘わなければならない物はたくさんありますよね。

実際、元旦にこれだけ大きな地震が発生するだなんて、予想もしておりませんでした。今正に困難に直面している方々も数多く。人生とはかくもままなりません。

 

だからこそ、シンプルに、拳をぶち挙げるようなパワーが欲しい。よね?

 

ニッポンのヘビーメタルを掲げるメタルマスター『THE冠』の名曲『帰ってきたヘビーメタル』。

オープニングの『ただいま』の声に心を奮わせましょう。


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THE冠のメタルと言えば、もはや問答無用の説明不要。

全編通して溢れる圧倒的なパワー。

最高に美味しい珠玉のリフ。

至高の歌唱力と完璧な高音シャウト。

そこに載せられるあくまでも日常会話レベルのシンプルな日本語歌詞。

 

鳴りやまないツーバス連打と刻み続けるザクザクのギターサウンドに身を委ね、何も考えずに爆音に溺れるだけで幸福感に包まれる。

これぞヘビーメタルの醍醐味ですね。間違いない。

 

公民館感というか、学校感というか。古い公共施設感溢れるロケ地もまた雰囲気を盛り上げます。

明らかに「邪魔だから一旦ここに置いてますよ」感あふれる黒板とストーブ。

普通ならそれらを一旦どかして、スッキリさせた状態で撮影しそうなものですが、敢えてそれらをMVに受け入れてしまう懐の深さよ。

中越しの奥にチラ見えするのは、家庭科室的な部屋ですかね?お料理教室でも開けそうな雰囲気ですよ。

鎧兜、ヘビーメタルという圧倒的な非日常感と、公民館的な圧倒的な日常感とのマリアージュ。予算の都合とか言わないの!

 

とは言え。とは言え?

楽曲の力強さや出来栄えは一点の疑いもありません。これはもう、聴いての通りでございます。

中間部は大勢のコーラスでシンガロング的な雰囲気もあり、壮大なスケール感さえも伴って来ますからね。

 

小細工なんて一切無し、パワーだけを追求するかのような、正当なヘビーメタルサウンドに日本語の歌心と言葉を重ねて行く。これぞ日本のヘビーメタル、敢えて呼べば『ジャパメタ』のお家芸と言えましょう。

 

喜びに飢えてますか?

悲しみに怯えますか?

恐れを殺せ!

迷いを殺せ!

憂いを殺せ!

 

ド直球で迫りくる歌詞達。この「殺せ」という表現がまたニクい。乗り越えるなんて器用な事は出来ないのだろう?ならばいっそのこと、恐れすらも殺してしまえ!とね。

上手く生きることが出来ない我々のような日陰者の心に、かするどころかど真ん中ストライクで突き刺さる言葉達と、この圧倒的なサウンド

これでアガらなければ嘘ですよ。

 

この曲のチョイスには、個人的な想いもあったりします。

『帰ってきたヘビーメタル』よろしく、私自身も帰って来てしまったのです。

会社員として働く日々に。

全く同じではないものの、職種、業種、まぁ種類は違えど似たような業界です。

一度敗北して退場する、無様な姿をさらしつつ、またも無様に帰って来てしまった。

 

オープニングの『ただいま』のように、カッコイイ帰還ではありませんが、帰って来てしまったのは事実。もうやるしかない!というのもまた事実。

先のことを考え過ぎては闘えません。

前は向きつつ、見るともなく全体を見つめ。

決して恐れ過ぎずに、肩の力を抜いて。

この曲を背負いつつ、ぽつりとつぶやきながら、またこの一年を生きていくのです。

 

ほないきますか...

帰ってきたヘビーメタル

帰ってきたヘビーメタル

  • THE冠
  • メタル
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes